知られざる小国世界遺産 - バチカン

バチカン市国

世界遺産というと、場所、建物、地域、景色と言った物が登録をされているものですが、世界で唯一、国全てが「世界遺産」となっている国があります。
それがバチカン市国です。

~国全体が世界遺産~

バチカン市国はイタリアのローマ市内の中にありながらも世界最小の独立国家であり、その面積は中国の天安門広場と同じくらいの面積という小ささです。

しかし、その小さな国が世界遺産と登録されたのは、その小さな国の中に歴史的に貴重な建物、またその景観の美しさ、そしてその地域の重要性などから世界遺産として登録をされているのです。

そしてバチカン市国には世界中に何十億人という信者がいるキリスト教の総本山の地であり、現在のキリスト教において最高位であるローマ教皇の住居であるバチカン宮殿がある事でも知られています。

国全体が世界遺産であるバチカン市国の中でも、よく知られているのはサン・ピエトロ大聖堂です。

このサン・ピエトロ大聖堂は世界最大の大きさの聖堂であり、その建物自体の荘厳な造り、美しさは言うまでもありませんが、何と言っても見ごたえのあるものはサン・ピエトロ大聖堂の象徴ともいえる「ピエタ」です。

ミケランジェロによってつくられたこのピエタはいくつもありますが、どれもが未完成となっており、完成をしているピエタはこのサンピエトロ大聖堂に展示されている「ピエタ」のみです。

1枚岩の大理石から2年という月日をかけてミケランジェロが造りだしたこの「ピエタ」はミケランジェロの代表作となっています。

「ピエタ」とは「慈悲」という意味があり、十字架にかけられ命を落としたキリストを優しく抱きかかえるマリアの姿を彫刻により掘り出していますが、そのマリアの慈愛に満ちた表情はとても冷たい大理石からできているとは思えない、暖かみと慈悲に溢れた表情となっているのです。

そしてその慈愛に満ちたマリアが抱きかかえるキリストのやせ細ってあばらの骨が浮かび上がっている肉体、そしてその肉体が命をなくしぐったりと母に抱かれている様子、そのような様子を見事に表しています。

その上、マリアがまとってる衣のひだの柔らかささえ感じられるのですから、大理石という無機質の中に命が宿っているという事が感じられる作品なのです。

サンピエトロ大聖堂を一歩外にでると、そこに広がるのは石畳のサンピエトロ広場、そしてその先にはローマ教皇の住まいであるバチカン宮殿がそびえたっているのです。

歴史と美しさ、そして魂の安らぎを感じる場所、それが世界遺産であるバチカン市国なのです。

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