中央ヨーロッパ世界遺産 - スロバキア

カルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群

ブナ原生林というと青森県から秋田県に広がる世界遺産にも登録された白神山地が日本では有名です。
白神山地が世界遺産に登録されたのは1993年のことですが、これより遅れた2007年にスロバキアからドイツにかけてのカルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群が自然遺産として、世界遺産に登録されました。

~スロバキアにブナ原生林を見に行こう!~

カルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群はヨーロッパの東部にあり、正確にはスロヴァキアとウクライナ、ドイツの3か国にまたがる広大なもので、世界最大規模とも言われています。
中でもブナ原生林の中心を担うのがスロバキアにあるブナ原生林です。

スロバキアは1990年代初頭まで現在では隣国となったチェコとの間で動乱が繰り広げられていたため、旅行に訪れるには困難を極めた地域でした。
しかしチェコスロバキアが解体し、スロバキア共和国として民主化が進み、経済的にも安定してきています。

2004年にはNATOに加盟し、2009年には欧州共通通貨であるユーロが導入されるなど、着実に発展しており旅行に行くにも良い状態になっています。
ちなみに言語はスロバキア語です。

ドイツ側だけではなく、スロバキア側からブナ原生林を巡るのも興味深いものとなっています。
カルパチア山脈は、スロバキアやウクライナ、ポーランド、ルーマニア、チェコ、ハンガリーやセルビアなど7か国を走る山脈でで、カルパチア山脈の最高峰はスロバキアの最高峰としても知られる標高2663メートルのゲルラホフスカ山です。

このカルパティア山脈には、ヨーロッパ最大規模のブナとモミによる原生林があり、絶滅危惧種の植物や動物が暮らす場所とて希少な価値があると評価され、自然遺産として世界遺産に登録されたのです。

カルパティア山脈のブナ原生林は10つものブナ林が広がっており、スロヴァキア側では、ボコヴスケ・ヴルヒ・ヴィホルァト山脈、ウクライナ側では、ラヒフ山脈とチョルノヒルスキー山地の東西185kmにわたって、見事なブナ林を見ることができます。

ブナだけではなく、モミといった裸子植物や、カシなどの別の樹種との混交林見られ、植物多様性の観点からも評価されています。
また、ウクライナ側では、100種類以上の植物群落と絶滅危惧種といわれる114種の動物も生息が確認されており、生物学や生態学の研究対象としても注目されています。

一方で、森林火災や放牧、密猟などの脅威にもさらされており、貴重な動植物が暮らすブナ原生林は、東カルパチア国立公園、ポロニニ国立公園、カルパチア生物圏保護区として保護がなされています。

また、ドイツのブナの古林群は、氷河期以降の地球上の生態系の進化を見ることができる貴重なもので、ドイツ北東部と中部に分布するヤスムント、ザラーン、グルムジン、ハイニッヒ、ケラヴァルトという5つの古代ブナ林群から成っています。

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