中央ヨーロッパ世界遺産

中央ヨーロッパの世界遺産

中央ヨーロッパから、アルバニア、スロバキアとその世界遺産を紹介します。

■アルバニア

バルカン半島の南西部に位置するアルバニアは、かつて鎖国政策をしていたこともあり、ヨーロッパの中で最もミステリアスな国とも言われています。アルバニア人は、8世紀にスラブ民族がバルカン半島に移住してくる以前にこの地に広く住んでいたイリュニア人の末裔と言われています。アルメニア人はいくつもの部族に分かれ、統一国家を持ちませんでした。そのため、ローマ帝国、ビザンツ帝国、ブルガリア帝国、セルビア帝国、オスマン朝、と、歴史を通じて常にヨーロッパにおける大国の支配を受け続けてきました。20世紀の前半にようやく独立を達成したものの、ムッソリーニのイタリア、そしてナチスドイツの占領も経験しています。

その後第二次世界大戦後の共産主義時代を経て、現在では経済も安定してきました。インフラはまだ十分整備されているとはいえませんが、元々古いヨーロッパ、特にローマ時代の遺跡や美しい自然に恵まれ、その中には世界遺産に登録されるほどの観光資源もあり、徐々に旅行者は増えてきています。そんなアルバニアの世界遺産を2つ簡単に紹介します。

「ブトリント」は、コルフ島と本土を結ぶ地政学上の要衡にある古代都市遺跡の世界遺産です。6世紀のキリスト教の洗礼所から、15~16世紀のヴェネツィア共和国時代の城まで、さまざまな時代にわたる、ヨーロッパの歴史を今に伝える遺跡が残されています。

「ベラトとギロカストラの歴史地区群」は、アルバニア南部の中都市ギロカスタルとベラットは、オスマン朝時代の町並みを今に伝える博物館都市の世界遺産です。ギロカスタルは家の屋根が石で出来ていることから「石の町」、ベラットは丘を埋め尽くすように家屋が並ぶことから「先の窓の町」と言われています。

■ スロバキア

国土の大部分を山岳地域に占められているスロバキアは、総人口約540万人の小さな国で、日本の約8分の1の大きさの国土を持ち、ヨーロッパのほぼ中心に位置する内陸国です。特にスロバキアの首都ブラチスラヴァは、黒海とバルト海を結ぶ南北の交易路と、ロシアとボヘミアを結ぶ東西の交易路が交差するため、古くから交通の要衡として古くから様々な文化が行き来する地であり、かつてハプスブルク帝国の首都にもなったことがある歴史的に重要な街で、世界遺産も多く登録があります。

スロバキアを訪れるなら、首都ブラチスラヴァだけを見て終わるのではなく、是非首都を拠点として、古き良きヨーロッパの趣が残る地方の街を訪れることをおすすめします。スロバキア国土のほとんどは山岳地帯で、美しい自然と豊富な動植物が残され、その中に中世そのままの町並みを持つ小さな町が点在しており、多くの自然や建造物が世界遺産に登録されています。

スロバキアの世界遺産に登録されている名所の中から、文化遺産としてヴルコリニェツ、バンスカー・シュチャヴニツァ、レヴォチャ、スピシュスキー城とその関連文化財、バルデヨフ市街保護区、カルパティア山脈地域のスロバキア側の木造教会群を、自然遺産からはカルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群について紹介します。

ヴルコリニェツは、中世ヨーロッパから守り続けられてきた平屋建て木造家屋45戸が並ぶ村落の世界遺産です。17~18世紀に建てられた木造鐘楼や聖堂なども見どころです。スロバキアの首都からは列車とバスを乗り継いで4時間ほどで行けます。

バンスカー・シュチャヴニツァは、12世紀頃から鉱山として経済発展を遂げた街の世界遺産です。現在では少し寂れていますが、13世紀に建てられた聖母マリア教会など、現在まで残る見事な建物が当時の栄華を物語っています。スロバキアの首都からはバスで3時間20分ほどです。

レヴォチャ、スピシュスキー城とその関連文化財は、石造りの廃城の世界遺産です。モンゴル人の襲来に備えて築かれたものですが、1780年の火事で廃墟になってしまいました。

バルデヨフ市街保護区は、ポーランドとの国境近くにある世界遺産です。ハンガリーとポーランドを結ぶヨーロッパにとって重要な交易路に14世紀に建てられた城塞都市で、スロバキアの首都からはバスで10時間前後かかります。

カルパティア山脈地域のスロバキア側の木造教会群は、16~18世紀に建てられたビザンツ文化とラテン文化の融合が見られる、ヨーロッパの中でも特徴的な世界遺産です。

カルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群は、スロバキアとウクライナとの国境にまたがる、ヨーロッパの中でも最大クラスの原生林の世界遺産です。絶滅危惧種や希少動物が多数生息しています。

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