旧ソ連地域世界遺産 - グルジア

バグラティ大聖堂とゲラティ修道院

ロシアの南、黒海に接しカフカス山脈を抱くグルジア共和国は、旧ソ連邦の一員である以外日本では馴染みのない国かもしれません。
しかしながら、この国は昔から良質なワインの産地として名が知られています。

この国が位置する地域は古来多くの民族が行き交う交通の要所であり、何度も他民族の支配にさらされた地域でもあります。
すぐ西がトルコ等中近東のイスラム圏に接する地理関係でありながら、古来キリスト教の信仰を始め伝統文化を守ってきました。
国名グルジア(GEORGIA)も、ドラゴン退治で知られるキリスト教の守護聖人ゲオルギウスが由来と言われています。

この地域で信仰されるのは、キリスト教の中でも正教会の一派グルジア正教会です。 このグルジア正教会は4世紀に国教となった歴史のある教会で葡萄十字と言われる横部分が下へ垂れ下がっている十字架をシンボルとしています。

篤い信仰心もあって、国内にはかつて多くの聖堂や修道院が建てられました。
グルジア西部イメレティ地方の古都クタイシにあるバグラティ大聖堂とゲラティ修道院は、グルジア王国が隆盛した時代に建てられ、1994年に世界遺産に登録されました。

このクタイシという街は、紀元前3000年頃から人々が暮らしている歴史のある街です。 また、この地はギリシア神話の「アルゴ探検隊」に登場する、金の羊の毛皮を持つ国コルキスでもあります。

バクラティ大聖堂は、1692年にこの地に侵攻したオスマン帝国軍の砲撃を受けて損壊し外壁のみとなってしまいましたが、クタイシ中心部の丘の上にあることから街のランドマークとなっています。

この世界遺産のバグラティ大聖堂とゲラティ修道院が建てられたのは、11世紀初頭バグラト3世の治世にあった時で名前もこのバグラト3世にちなんでいます。

郊外にあるゲラティ修道院は、1106年にダヴィド4世によって建設されました。 この世界遺産の修道院は、長い間グルジアの文化的中心地として栄えてきました。

ここにはアカデミーがあり、沢山の神学者や哲学者、科学者等を擁していました。
この学者たちは、以前も国外の正教会系修道院で活動していた者が多く、「第二のアトス」等と呼ばれるにふさわしい広範囲な数多くの業績を残しています。

このゲラティ修道院には、12世紀から17世紀にかけての壁画や写本が数多く収蔵されており、天井モザイク画やフレスコ技法による壁画の価値が高く評価されています。 また、創設者であるダヴィド4世の遺体もここに安置されています。

グルジア中世教会建築を代表するこの2つの世界遺産ですが、残念なことに現在その文化的価値を損ねかねない再建計画が進められています。
そのため、ユネスコは2010年に危険遺産としてリストに登録しました。

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