旧ソ連地域世界遺産 - ウクライナ

ブコヴィナとダルマティアの大都市住宅

ウクライナの世界遺産の一つ、「ブコヴィナとダルマティアの大都市住宅」は「ブコヴィナとダルマティア府主教の館」とも呼ばれる建物で、ウクライナ西部ルーマニアやモルドバとの国境にも近いチェルニフツィという街にあります。

少しわかりにくい名前に思わるかもしれませんが「大都市住居」というのは、神学校や修道院、庭園を含む宗教的な複合建築群のことです。
この建物群は代々、教育施設として使用されており、現在はウクライナ国立チェルニフツィ大学の校舎として使われています。

チェルニフツィは伝統的に国際的な都市でした。
歴史を見てみるとモンゴルの襲撃を受けた後、街の所属がモルダヴィア公国、オーストリアハンガリー帝国、ルーマニア、ソビエト連邦、そして現在のウクライナと変遷を遂げています。

こういった背景からか街は国際色豊かで、20世紀初めの民族構成は最大派のユダヤ人、次いでルーマニア人、ドイツ人となっていたそうです。

現在は大半をウクライナ人が占めロシア人が1割くらいだそうですが、今でもチェウニフツィの街ではウクライナ語、ロシア語の他に、ドイツ語、ルーマニア語、英語も聞こえてきます。

この「ブコヴィナとダルマティアの大都市住宅」は、チェルニフィがオーストリアハンガリー帝国の支配下にあった19世紀に、チェコ人の建築家によって設計されたものです。 特徴は、チェルニフィの街の歴史や特徴を体現しているかのような、様々な文化を表す複雑なデザインにあります。

ギリシャ正教の影響を受けたビザンチン様式の建物の隣には、ウィーンのシュテファン大聖堂のようなモザイク屋根のカトリックの教会があります。 そしてその教会の屋根は、なぜかイスラム教のモスクを連想されるようなドーム型なのです。

とはいえ、ちぐはぐな組み合わせではなく、建築群全体がハプスブルグ帝国時代の高い技術によってまとめられており、色調も全体が赤茶のレンガ造りで統一感があります。 近くに見晴らす場所がないため、この大きな建物群の全体像を肉眼で見るのは難しいのですが、近くで建築の繊細なディテールを見ていても、飽きることがありません。

この複雑さと美しさが、19世紀の歴史主義建築の見事な例として、世界遺産に登録されました。 「ブコヴィナとダルマティアの大都市住宅」は、チェルニフィにできるべくしてできたのかもしれません。

チェルニフツィはルーマニアの国境まで車で30分ほどです。 バスで2時間で、ルーマニアの世界遺産「モルダヴィア地方の教会群」の中心地であるスチャヴァという街にも行けます。

かつてはブコヴィナという地域だった、チェルニフツィとスチャヴァを同時に訪れ、世界遺産を感じ比べてみるのもいいでしょう。

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