旧ソ連地域世界遺産

旧ソ連地域の世界遺産

1991年のソ連崩壊に伴い独立したヨーロッパの旧ソ連地域から、ウクライナ、グルジア、アルメニアの世界遺産を紹介します。

■ウクライナ

まずこの中では最も訪れやすいウクライナを紹介します。まず日本からウクライナの直行便はないのですが、ヨーロッパ系航空会社を中心にモスクワ経由キエフ行きのフライトが多数あり、日本からは12時間かかります。しかし、90日以内の滞在にはビザが不要となり、非常に訪れやすい国になりました。

ウクライナを訪れるなら、首都キエフもおすすめですが、最もウクライナ色の強い町としてリヴィウをおすすめします。リヴィウは、ウクライナの中で唯一ロシア語でなくウクライナ語が公用語となっています。また、ポーランドのクラクフ、チェコのプラハと並び、ヨーロッパの歴史における最も重要な国のひとつであるハプスブルク帝国の影響を受け継いでおり、ロシアの影響が強く残る他の東スラブの街とは趣が異なっています。それでいて、ヨーロッパの中では訪れる観光客が少なく、「埋もれた宝石」とも言われています。その旧市街は「リヴィウ歴史地区」として、世界遺産にも登録されています。

また、ウクライナのカルパティア山脈とドニエストル川に挟まれた地帯は、ブコビナと呼ばれています。16世紀モルダビア公国時代に建設されたルーマニア正教会の修道院やフレスコ画が「ブコヴィナとダルマティアの大都市住宅」として世界遺産登録されており、こちらも観光地としても有名です。

■コーカサス地域(グルジア、アルメニア)

次に、旧ソ連の中でもコーカサス地域から、アルメニア、グルジアを紹介します。コーカサスは旧ソ連のヨーロッパ部分の最南端であり、西はアゾフ海と黒海、東はカスピ海に挟まれた地域です。歴史的にも独特で、ヨーロッパの歴史を色濃く残す観光資源に恵まれた地域ではありますが、現在軍事衝突や民族紛争で非常に不安定な状態が続いているので、訪れる際は外務省の海外安全ホームページを必ず確認して下さい。

グルジアは、人口約420万の小さな国で、ヨーロッパのコーカサス地域の南に位置する共和制国家です。日本では、大相撲の黒海関の出身地として有名でしょうか。国土は、カフカース山脈を中心に大部分が山岳地帯です。このグルジアから世界遺産を3つ紹介します。

まず、グルジアの都市のムツヘタは、紀元前4世紀から5世紀にかけて、イベリア王国の首都として栄えた街です。ヨーロッパの古い教会を含む町並みが「ムツヘタの文化財」として世界遺産にも登録されています。このムツヘタの中心にあるスヴェティ・ツホヴェリ大聖堂はグルジア最古の教会と言われ、グルジア人の聖地となっています。

その他には、11~12世紀、グルジア王国最盛期に建てられたグルジア正教の教会建築群が「バグラティ大聖堂とゲラティ修道院」として、また、グルジア北西部の山岳地帯に無数に立つ古代の塔状の建造物が「上スヴァネティ」として、それぞれ世界遺産に登録されています。

アルメニアは、人口約300万の小さな国で、前述のグルジアの東に位置する共和制国家です。黒海とカスピ海の間、トルコとの国境近くに位置し、ヨーロッパの最東端にあたります。そんなアルメニアから世界遺産を3つ紹介します。

アルメニアはヨーロッパで初めてキリスト教を国教として正式に認めた国でもあり、そのアルメニア使徒教会の総本山には訪れる巡礼者が絶えません。古いヨーロッパの建築様式、ギリシア神殿のような円柱が目を引く「ズヴァルトノツ」とともに、「エチミアジンの大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡」として世界遺産登録されています。

また、アルメニアの首都エレヴァンの南東約34キロメートルのところには、「ゲガルド修道院とアザト川上流域」という世界遺産があります。これは、13世紀頃に建てられた、隠れ家のような修道院です。

また、ビザンチンの影響を受けたユニークな建築様式で知られる11~13世紀の修道院の遺跡「ハフパット修道院とサナイン修道院」も、世界遺産として登録されています。

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