アフリカ世界遺産

アボメイの王宮群(ベナン)

「アボメイの王宮群」はベナン南部の町アボメイにある世界遺産です。アボメイは、現在のベナンに17世紀~19世紀まで存続したダホメ王国の首都だった場所で、歴代の王たちが造った王宮の遺構などが残されています。1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。今のところベナンでは唯一の世界遺産であり、ベナンで最も人気のある観光地の一つでもあります。

ベナンはかつて「奴隷海岸」と言われていました。ダホメ王国はアメリカ大陸に奴隷を輸出し、代わりにライフル銃などの武器を輸入し、手に入れた武力で西アフリカの強国にのし上がりました。奴隷貿易の利益は歴代の王たちが掌握しており、「アボメイの王宮群」もそのような歴史的背景を持っています。建造物自体もさることながら、奴隷貿易という非人道的行為の歴史を刻み込んだ遺跡としても重要な場所であると言えるでしょう。

ダホメ王国の首都アボメイでは、一つの王宮を使い回すのではなく、王が変わる度に新しい王宮が造られました。そのため、「アボメイの王宮群」には歴代の王12人の王宮が12棟残されています。すべてが完全な状態で現存しているわけではありませんが、それぞれに特徴があり見応えのある遺跡になっています。かなり広い範囲に王宮跡が点在しているため、一通り見て回るだけでもけっこうな時間がかかります。

「アボメイの王宮群」の建造物はそのほとんどが土でできています。焦げ茶色の壁や柱はどっしりと重量感のある造りになっており、シンプルながらも素朴な美しさがあります。また、柱に動物を象ったレリーフがはめ込まれていたり、建物の外壁に動物の画が描かれていたりと、目に美しい装飾が施されている建物も少なくありません。それらはどこかキュートでポップな印象を与える絵柄と彩色で、一見の価値があります。

「アボメイの王宮群」のなかで最も保存状態の良い王宮は、現在歴史博物館として利用されており、重要な観光スポットの一つになっています。館内には色彩豊かで芸術性の高いレリーフが展示されていたり、ダホメ王国時代の奴隷貿易を偲ばせる展示物などがあったりと、「アボメイの王宮群」の歴史的背景を知る上でたいへん勉強になる場所です。他にも、アボメイには王宮だけではなく寺院なども残されているので、広くて移動が少々大変ですがぜひ時間をかけてゆっくり見て回りたいものです。

ベナンの唯一の世界遺産であり、負の歴史を背負ってもいる世界遺産「アボメイの王宮群」。この地を訪れる際には、事前にベナン(乃至、アフリカ)の歴史を予習してから行くと、時代背景などがわかって何倍も楽しめると思います。

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