アフリカ世界遺産

アフリカの世界遺産 | 大航海時代の歴史

異国情緒という言葉があります。日本にも異国情緒溢れる場所はいくつもあり、神戸や函館、横浜、長崎など、港町が多いです。なぜ港町が多いのかと言えば、外国からの文化がいち早く入ってくる場所だからです。

しかし、冷静に考えると異国情緒のある町は、かつて欧米列強の影響力があったという意味でもあります。神戸にせよ函館にせよ、長崎にせよ横浜にせよ、植民地化されませんでしたが、あと一歩というところまで日本も欧米列強の影響を受けていました。

■ アフリカ北西部には、異国情緒のある世界遺産が豊富にある

アフリカにも異国情緒溢れる場所がたくさんあります。そうした異国情緒溢れる建築群や町なみは、ほとんどが世界遺産として登録されています。大航海時代の世界がどのような様相をていしていたのか、探るための貴重な資料になってくれるからです。

特にアフリカの北西部は、大航海時代、ヨーロッパ列強の影響力をまともに受けました。ガーナ、ガーボベルデ(カーボベルデ)、ガンビア、ギニア、コートジボワール、セネガル、トーゴなどのアフリカ諸国は、格好の餌食です。ヨーロッパの側から見れば大航海時代と威勢の良い言葉で表現されますが、アフリカ諸国の側から見れば、暗黒の時代です。土地の人々が、何百万人も奴隷として拉致されていったからです。

■ ギニア、コートジボワール、セネガルなどにある美しい世界遺産

そもそもアフリカ北西部は自然の景観が美しいです。水が豊かな土地もあり、ジャングルが広がって、希少な動植物が暮らしている土地もあります。ニオコロ・コバ国立公園、タイ国立公園、ニンバ山厳正自然保護区など、世界遺産に登録されている自然の景観もそこかしこにあります。

その豊かな土地に暮らすアフリカ原住民たちは、ヨーロッパ列強の国々に労働力として拉致されました。なぜアフリカ北西部なのか、世界地図を見れば分かりますが、ヨーロッパから出発してアフリカ大陸を南下していくその途中、ちょうど良い立地にあるからです。寄港地であり、労働力の確保場所が、アフリカ北西部です。そしてそのアフリカ北西部は、大西洋を挟んで、新大陸のアメリカへも渡れます。

■ ガーナの世界遺産:城塞群

例えば、ガーナのビーチには城塞群の世界遺産があります。その世界遺産は複数の土地にまたがり、60ヵ所以上にわたって城塞が作られました。城塞とは、住居と砦が合体した建物です。ガーナは奴隷貿易の拠点であり、ゴールドコーストとまで呼ばれました。ヨーロッパ列強は他のヨーロッパ諸国や、原住民との抗争を見越し、それぞれの城塞を海岸に争って作ったのです。その痕跡が、現在は世界遺産として残っています。今では異国情緒として楽しめますが、当時は悪の砦でした。

■ ガーボベルデの世界遺産:リベイラ・グランデの歴史地区

ガーボベルデという島国を知っている日本人はほとんどいないはずですが、アフリカ大陸北西部の沿岸に浮かんでいる小さな島です。当然、大航海時代にはヨーロッパ諸国に植民地化されました。ポルトガル船団が寄港地として発展させた島国で、現在もその当時の建築物が残っています。その建築群は、世界遺産として保存されていますが、アフリカの片隅にある島国まで例外なく植民地化する大航海時代の貪欲さが、まさによく理解できる世界遺産です。

■ ガンビアの世界遺産:クンタ・キンテ島と関連遺跡群

ガンビアからも、大量のアフリカ人が奴隷として連れさられていきました。連れ出された黒人は、300年間で300万人にも及びます。その暗黒の時代の建築群が、ガンビアにも世界遺産として残っているのです。本土のみならず、ガンビアに属する島々からも奴隷が連行され、その関連遺跡群も世界遺産に登録されています。

■セネガルの世界遺産:サンルイ島

アフリカ大陸の最西端近く、セネガルのサンルイ島も、同じように大航海時代の面影をのこす建築物が多く、それらのほとんどが世界遺産に登録されています。フランスに占領された同地は、フランス式の建築物が残っており、アフリカ大陸でありながらフランス式の町並みを楽しめる、異国情緒のある場所となっています。しかし、その美しい町並みの背景には、奴隷貿易の歴史があります。

■ アフリカ北西部から、大航海時代を感じよう

以上のように、アフリカ北西部には、ヨーロッパ列強の影響が今もなお残っている建築物がたくさんあり、それらの多くが世界遺産に登録されています。この土地に行く際には、ぜひとも世界地図を持って出かけて下さい。どうしてアフリカ北西部が奴隷の猟場になったのか、感じて下さい。北米、南米大陸との位置を見ればよく分かります。アフリカ北西部は、ヨーロッパから手ごろな距離にあるだけでなく、大西洋に突き出しているため、大西洋を挟んだ対岸の北米、南米大陸に渡りやすいからです。その三角形を結ぶ航路が、当時のヨーロッパ各国に巨額の富をもたらしました。

また、どうして北米、南米の人達が例外なく、ヨーロッパの言語を話すのか、世界地図を眺めながら考えると、その理由も恐ろしいほどリアルに分かってきます。大航海時代のエネルギーを肌で感じるためにも、アフリカ北西部にある世界遺産に足を運んでみましょう。

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