東南アジア世界遺産 - タイ

バーンチエン遺跡

バーンチエン遺跡はタイの東北部にある古代文明の遺跡です。考古学的に重要な古代遺跡として、ユネスコの世界遺産に登録されています。

バーンチエンはウドンタニ県にある小さな集落で、地元住民は早くから遺跡の存在に気付いていました。簡単な発掘作業も行われていたようで、遺跡の中から保存状態の良好な土器を拾って持ち帰り、日用品として使っていたというから驚きです。

その後、地元住民による呼びかけがあり、1960年から政府による本格的な発掘が始まります。素焼きの土器や有史以前の墓地などが発見され、バーンチエン遺跡は一躍世界的な注目を浴びることになりました。世界遺産に登録されたのは1992年のことです。

遺跡からは指輪・斧・彩色土器などの副葬品が出土し、当時は紀元前5000年頃の青銅器時代のものであるという説も唱えられました。もしそうであれば世界最古の青銅器という可能性もあります。

現在では、彩色土器などは紀元前2000~3000年頃のものであるという説が有力とされています。たとえそうだとしても黄河文明ともメソポタミア文明とも異なる、東南アジア独自の古代文明の発祥を示す資料として考古学的に極めて重要な遺跡であることに違いありません。

研究の結果、当時この地では稲作・農耕が営まれ、製陶も盛んであったと考えられています。しかし、現在知られているタイの歴史より遥かに時代を遡るため、どの民族のものであるかは不明とされています。時代の特定とあわせて、バーンチエン遺跡は未だ謎の多い世界遺産と言えるでしょう。

バーンチエン遺跡からは土器をはじめとして様々なものが発見されていますが、その中でもっとも有名なのが彩色土器です。鮮やかな赤色の肌もさることながら、何より目を引くのは土器の表面に描かれた渦巻き模様です。幾何学的な印象を与えるこの文様は、他では見ることのできない独特のものであり、世界中の研究者たちの注目を集めています。

バーンチエンには、かつて遺跡を視察したタイ国王の意向により国立博物館が建てられました。土器や人骨、青銅器や鉄器など、バーンチエン遺跡からの出土品が展示されています。ジオラマやパネルで当時の生活・文化や青銅器の鋳造方法などが紹介されており、古代人のライフスタイルに思いを馳せることができます。

バーンチエン遺跡ではあちこちで発掘が行われてきましたが、初期の発掘現場の一つは一般に公開されており、ホンモノの遺跡跡を目の当たりにすることができます。発掘現場には割れた壺や人骨などがごろごろ転がったままで、何とも言えない情緒と迫力があります。考古学好きでなくとも、剥き出しの古代遺跡には目を奪われることでしょう。タイに行った際にはぜひ足を運んでみることをオススメします。

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