西・中央アジア世界遺産 - カザフスタン

タムガリの考古的景観にある岩絵群

「タムガリの考古的景観にある岩絵群」はカザフスタンの南東、アルマトイ州のタムガリ峡谷にある世界遺産です。岩絵群は世界中に例がみられますが、タムガリほど規模や岩絵の多様性や芸術性などで傑出した場所はありません。2004年にユネスコの世界遺産に登録され、中央アジアで初の世界遺産指定された岩絵群となりました。

カザフスタンというと国土の大部分が草原であることで有名です。「タムガリの考古的景観にある岩絵群」がある地域には、古くから遊牧民などさまざまな民族が行き交っており、それぞれがそれぞれの特徴を持った岩絵を残しました。

古いものだと紀元前14世紀の青銅器時代にまで遡り、一方では20世紀に入ってから遊牧民によって描かれたものもあります。一つの場所に様々な民族が代わる代わる岩絵を残したと思うと、なんだか不思議な面白みがあります。

「タムガリの考古的景観にある岩絵群」は洞窟内に描かれた壁画ではなく、露天の岩に描かれたものです。岩絵はいわゆるペトログリフ(線刻画)で、金属や石などで岩の表面を削って描かれています。指定区域には5000点を超える岩絵が残されています。その大半が5つのエリアに集中しており、観光する際にはこれらのエリアを見て回ることになると思います。

実際に岩絵群を見て歩いて驚かされるのは、岩絵の多様性と芸術性の高さです。動物を写実的に大きく描いたものから、マスコットのように小さな動物たちが一面に配列されたものまで、様々な岩絵があります。

世界に残る岩絵の中には、考古学的価値はあれど、時代経過のためにほとんど目視できなかったりするケースも少なくないのですが、「タムガリの考古的景観にある岩絵群」にあるものは動物などのシルエット全体を削り出す描画法のおかげで現在でもはっきりと視認できます。焦げ茶色の岩面にぼうっと白く浮かび上がる動物たちの姿は神秘的なまでに美しく、これらが途方もないほど昔に描かれたと思うと感動してしまいます。美術館にでも安置されていそうな素晴らしい岩絵がそこらじゅうにゴロゴロ転がっているのがまた凄いです。

画題に関しても、シカやイノシシや馬などの動物たちが多く、中には3000年前にこの地に降り立った宇宙人の姿と言われている珍奇なものまであります。ちなみに「タムガリの考古的景観にある岩絵群」の最高傑作とされる岩絵は、古代に信仰の対象とされていた太陽神とそれを取り囲む人間と動物たちを描いたもので、その描写力と芸術性に釘付けになること請け合いです。

カザフスタンが世界に誇る世界遺産「タムガリの考古的景観にある岩絵群」。岩絵好きでなくとも十分に楽しめる、絶対に期待を裏切らない場所です。中央アジアを旅行するなら、ぜひ訪れたい世界遺産の一つでしょう。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国