西・中央アジア世界遺産 - アフガニスタン
ジャームのミナレットと考古遺跡群
みなさんはアフガニスタンにある「ジャームのミナレットと考古遺跡群」という世界遺産をおご存じですか?
この世界遺産は2002年にユネスコの世界遺産に指定された幾何学模様のミナレット(尖塔)です。

ミナレットとはこの国では「尖った塔」を表している言葉であり、「ジャームのミナレットと考古遺跡群」はアフガニスタンを代表する世界遺産として知られています。
六十メートルもの高さを持つこのミナレットは、世界で二番目に高いミナレットだとされており、ごく少数の人がたまに観光しに来るスポットとなっている世界遺産です。
「ジャームのミナレットと考古遺跡群なんて初めて聞いたし、そもそもアフガニスタンに観光に行く人がいるの?」
そういぶかしむ人がほとんどかと思われますが、それはまさにその通りで、この世界遺産の周辺はきわめて危険な地域なので決して気軽に薦められるような世界遺産ではありません。
この世界遺産は内線や建設事業、盗掘(とうくつ)などの影響を受けている世界遺産なので、いつ攻撃を受けるか分からないような状態が続いています。
そもそも2002年にユネスコの世界遺産に登録されたのも「世界遺産に登録することで守っていかないと簡単に破壊されてしまうのではないか」という懸念があったからであり、事実この世界遺産は世界遺産に登録されると同時に危機遺産にも登録されているのです。
アフガニスタンには「バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群」などの世界遺産も保持していますが、どの場所も同じような治安なので、どこへ足を向けるにも注意が必要です。
バーミヤン州ヤカオラン地方にある大自然「バンデ・アミール」などのスポットも、未だに地雷が埋まっているとされる地域なので、決して自由行動は許されません。
ガイドの言うことをしっかり聞いて歩かないと簡単に地雷のある道に出てしまいますし、ガイドさんがうっかりし説明を忘れてしまえば、そのまま簡単に地雷で死んでしまうのです。
日本で生活していると「そんなに簡単に死んだり爆発したりする筈がない」という考えになるのですが、この国ではそういった常識は通用しません。
世界遺産周辺であってもそういった危険が伴うことは変わらないので、何かトラブルがあっても誰かのせいにはできません。
かなり危険な国なので、観光に行くのであればしっかり覚悟した上で、周囲の人に相談してから向かいましょう。
もちろん、女性の単独行動は現金です。
どうしても行きたいのであれば信用できる男性を何人も連れて行くのが鉄則。
気軽な気持ちで観光しないようにするのが賢明です。