タンザニア世界遺産
ンゴロンゴロ保全地域
子供のころ遠足で一度は連れられて行った動物園。
とても楽しかったのを覚えていますよね。
一方で、絵本の中に出てくるアフリカのサバンナを見て、大自然の中でライオンやゾウやキリンを見てみたいと考えた経験のある方も多いのではないでしょうか?
その夢が実現する場所があります。

それがタンザニアにあるンゴロンゴロ保全地域で、ユネスコの世界遺産にも登録されている将来にわたって保護していくべき重要な場所です。
タンザニアには現在7つの世界遺産がありますが、ンゴロンゴロ保全地域は1979年に世界遺産として登録を受けています。
幅が20キロメートル四方におよぶクレーターの底にンゴロンゴロ保全地域があります。
クレーターはおよそ200万年から300万年前の火山の大噴火によって生じ、火口部分が陥没してこの土地が作られたとされています。
このクレーターのおかげで、タンザニア特有の乾季の時期が来ても、その影響を受けることなく守られており、いつでも水や緑が豊富なのです。
そのためここには動物園や絵本・テレビの中でしか見たことのないライオンやチーター、ヒョウ、ゾウ、クロサイ、カバ、バッファロー、ヌー、フラミンゴが暮らしています。
もちろん野生です。
このためンゴロンゴロ保全地域はアフリカのエデンとか、世界最大の動物園などとも称されています。
このンゴロンゴロ保全地域には先住民であるマサイ族が暮らしています。
約200年前にこの土地に移住してきたといわれており、今も伝統的な風習や民族衣装、舞踊や祭りを継承しています。
マサイ族の子供たちは伝統的な踊りや祭事を学びながら、学校にも通い読み書きや計算など普通に教育を受けています。
ガイドさんとともに訪れれば、外国からの観光客を快く出迎えてくれ、歓迎の踊りなどでもてなしをしてくれることもあります。
マサイ族の言葉で高雅な黄柏色のアカシアと呼ばれるレライ森林がクレーターの中にあります。
樹齢の長いコブがたくさんできた木々は、自然の神秘を見せつけてくれます。
クレーター内にはオアシスもたくさんあります。
クレーター内で一番の大きさを誇るマカトゥー湖では、鮮やかなピンク色をしたフラミンゴの群れが美しい姿を見せてくれます。
また、ゴイトクトクの泉では、車から降りて休憩することができます。
ンゴロンゴロ保全地域は危険な動物たちがいることから、基本的にはガイドさんに連れられて車の中から、動物たちを観察するのですが、一部、車外に降りられるピクニックゾーンと呼ばれる場所があるのです。
アフリカの大地を直接感じられる素晴らしい体験です。
ンゴロンゴロ保全地域のクレーターを見るだけでも、その自然の雄大さと神秘に驚かされますし、子供のころからの憧れの動物たちを間近で見ることもできます。
タンザニア旅行には、絶対に外せない貴重な世界遺産です。