南アフリカ世界遺産

ケープ植物区系地方の保護地区群

南アフリカ共和国の西ケープ州に、世界6大植物区{全北・旧熱帯・新熱帯・オーストラリア・南極・ケープ植物区系}のひとつに数えられるほど多様な植物種が植生している地域があります。2004年に世界遺産にも登録された『ケープ植物区系地方の保護地区群』です。

この保護地区群は、沿岸沿い100km~200kmに渡り帯状に広がっています。その中でも「フィンボス」と呼ばれる地域が半分以上を占めており、植物のほとんどが植生しています。自然の灌木の広がる地域で、気候は地中海性気候なので、冬は温暖で雨が多く、夏場は日差しが強く乾燥しているのが特徴です。

 ここは、約8千種類以上の植物種が生息しており、その内約5千種が固有種という、植物の王国といえる場所です。その上、面積は南アフリカ国内の6%程しかありませんが、植物の種類数はアフリカ大陸の20%以上がフィンボスで植生している程の密度の濃さなのです。

 分かりやすい例を挙げると、ツツジ科のひとつ「エリカ属」のものは、世界の他地域だとわずか26種程しか生息していません。しかしここ『ケープ植物区系地方の保護地区群』では、600種も生息しているのです。

 『ケープ植物区系地方の保護地区群』の植物は、大きく3つのグループに分ける事が出来ます。≪ツツジ科≫≪ヤマモガシ科≫≪サンアソウ科≫の3つです。その中でも≪ヤマモガシ科≫のものは特徴的で、大きな葉を持っている事が多いのですぐ見つける事が出来ます。

 また『ケープ植物区系地方の保護地区群』の植物たちは、地中海性気候ならではの特性を持っています。それは、火事を待ってから発芽するということです。夏場の乾燥で、度々火事が起こります。普通なら焼き払われてしまうので困ってしまいますが、ここの植物たちには必要な火事なのです。きっと長い歴史の中で身に付けた植物たちの知恵なのでしょう。

 今『ケープ植物区系地方の保護地区群』で一番心配されているのが、絶滅危惧種たちの保護です。現在、固有種のうち1000種以上が絶滅危惧種に指定されています。既に20種以上の固有種は絶滅したと考えられています。

 絶滅の要因は、オーストラリアから持ち込まれたアカシア属などの外来種によるものと考えられており、脅威にさらされているのです。
もともと保護指定地帯であったのですが、保護の延長で世界遺産へ登録が決まりました。
世界でもここにしか植生していない種が多い中、いかにして守っていくかが今後の重要な取り組みのひとつとなっています。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国