ルーマニア世界遺産

シギショアラ歴史地区(1)

中世ヨーロッパのたたずまいを現代に伝えるシギショアラの街は、首都のブカレストから300km北西に離れた、ルーマニア中央部のトランシルバニア地方ムレシュ県にあります。 トランシルバニアとはラテン語で森の彼方という意味で、ヘアピンカーブを描くカルパチア山脈に抱かれた、高地のような地方です。

12世紀にハンガリー国王に招聘され、トランシルバニア地方に入植した、ドイツ人が造り上げた城塞都市の一つがシギショアラの街です。
中世ドイツの典型的な建築様式を今に伝え、12世紀に建造された城砦地区は、「シギショアラ歴史地区」として、1999年に「世界遺産」に登録されました。
シギショアラの街はこじんまりしており、旧市街と新市街を合わせ、32,500ほどの人口です。

現在のドイツのザクセン地方、当時のザクセン公国からの入植者は、ハンガリー国王の招聘でこの地に移民してきました。
その目的は、東方の侵略者からヨーロッパを防衛する任務を遂行するためです。
ドイツ人はトランシルバニア地方をジーベンビュルゲンと呼びます。
これはドイツ語で7つの城塞都市という意味があり、当時彼らが入植し築いた都市は合計7つあった事に由来します。

結果的に、13世紀の半ばのモンゴル騎馬民族の欧州侵攻に際して、ハンガリーの地は壊滅的な被害に見舞われます。
その際のザクセン人たちの、勇敢な戦いぶりは後世に伝えられています。
地球上の陸地の1/4を支配した、屈強なモンゴル帝国に破壊しつくされた影響で、ヨーロッパは、ますます防衛姿勢を深めていき、城砦はより堅牢な造りに、進化を遂げて行きました。
シギショアラの街はデアルチェタツィーというなだらかな丘上にあります。
丘陵の緑と、赤茶けたレンガ色の屋根、建物の黄土色の壁が、絶妙なコントラストを見せており、遠景で眺めると一枚の絵葉書のようです。

「世界遺産」登録後、ますます訪れる人が増えていますが、街が持つ素朴で落ち着いた静かな雰囲気が変わらないのも、魅力です。

シギショアラ歴史地区の城門を一歩くぐると、そこはもう中世ヨーロッパの世界です。
街のシンボルである64メートルの高さの時計塔が姿を現し、時刻を打つと、からくり人形が踊りだします。

ドイツの城壁都市ローテンブルグ等にもからくり時計がありますが、木骨組みの建物のつくりといい、城壁に造られた装飾をほどこした塔、このからくり時計といい、ドイツの人の緻密な器用さと、独特のデザイン感覚が思い起こされます。
街には多くの見ものがありますが、中世の拷問器具を展示した、拷問博物館や大工の塔も興味深い場所です。

シギショアラ歴史地区(2)ではドラキュラ伯爵にちなんだ名物料理などをご紹介します。

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