ブルガリア世界遺産

ボヤナ教会

ブルガリアの首都ソフィア市にある唯一の世界遺産が「ボヤナ教会」です。同じく世界遺産である「リラ修道院(前記事参照)」よりやや時代が下る10世紀後半に創建され、その後13世紀半ば、19世紀半ばの3つの時期にわたって建造されています。

「リラ修道院」は多くの遺物を保管することができましたが、多くの建造物は破壊され、現在の威容は19世紀に再建されたものなのに対して、「ボヤナ教会」は3つの時代の建造はそれぞれ残っています。つまり、3時代のそれぞれの建築美術を一度に見ることができ、しかもブルガリアの中世美術が現代にそのまま残っている数少ない遺産です。1979年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。

■ボヤナ教会とイコン
ブルガリアはブルガリア正教(東方正教会)の国です。東方正教会は日本人の多くにとってあまり馴染みがないものかもしれませんが、ローマ・カトリックに代表される西方教会とは違った宗教美術に着目すると、東欧の旅が俄然おもしろくなってくるでしょう。

東方正教会の宗教画を「イコン」と呼びます。キリストや聖人、天使、聖書の場面などが描かれますが、基本的にフレスコ画やモザイク画、写本の挿絵など、平面的なものです。描かれるモチーフは同じでも、カトリックの教会にはマリア像などの立像があり、ルネサンス以降の宗教画が「自然に」「人間的」に三次元で、遠近法で描くのとは対照的です。

19世紀に入ると、イコンの西欧化が起こりますが、それ以前の「伝統的な」イコンは、特にブルガリアの文化を見る上で、興味深いものとなっています。

ブルガリアのイコンは、現存しているものは12世紀以降のものです。その中で、世界遺産である「ボヤナ教会」には、12世紀のフレスコ画の壁画が残されており、中世ブルガリアの文化を知る貴重な遺産です。

■世界遺産「ボヤナ教会」の見どころ
「ボヤナ教会」の見どころは、なんといっても素晴らしい壁画の数々でしょう。 一番古い層の壁画は、11世紀から12世紀に遡ります。

しかし現在見られることが出来るのは、わずかな断片のみです。13世紀に、第1層に上書きされたためです。この第2層こそが、中世ブルガリアの文化の最盛期を見せる傑作です。

壁画は240点あり、ハリストス(キリスト)の受難やブルガリア最古の人物像と考えられる王と王妃、聖人の生涯などが鮮やかに描かれています。

第3層は、さらに後年のものです。旧層を上書きしたものや新たなものまで、14世紀、16~17世紀、19世紀後半など、次々と描かれています。

■ボヤナ教会とヴィトシャ山の地理と観光
ソフィアから南西に8キロ、ヴィトシャ山麓にある「ボヤナ教会」は、ソフィアからの1日観光ツアーでは、「リラ修道院」に向かう前に、この教会に立ち寄ることが多いようです。

しかし、ヴィトシャ山そのものもブルガリアの有名な観光地の一つ、バルカン半島で最も古い自然公園ですので、1日ゆっくりと楽しむのも良いでしょう。

アクセスにはバスやロープウェイが利用できますので、自分にあわせて、美しい自然を楽しむことができます。

また、本格的な登山を楽しんだり、ゲレンデでウィンタースポーツを楽しんだり、さらには子供用の娯楽センターや庭園、アトラクションがある広場など、ヴィトシャはソフィア市民の憩いの場所です。

このヴィトシャ自然公園内には世界遺産の「ボヤナ教会」の他にも、ヴィトシャ聖母ドラガレフツィー修道院や奇跡者聖ニコライクラドニツァ修道院などもあります。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国