ポーランド世界遺産

ヴロツワフの百周年記念ホール

「百周年記念ホール(Hala Stulecia)」はポーランド南西部のヴロツワフ市にある巨大な鉄筋コンクリート製の市民ホールで、「人類の創造的才能を表現する傑作」にあたるとして世界遺産に登録された建造物です。

「百周年」として記念された謂れは1813年の「ライプツィヒの戦い」でナポレオンに勝利したことを言い、当時ナポレオンがドイツを占領しようとして攻撃を仕掛けてきたのに対し、イギリス、ロシア、スペイン、ポルトガル、プロイセン、オーストリア、スウェーデンとドイツなどが同盟を結成し勝利をおさめたことを指し、別名「諸国民の戦い」とも呼ばれています。

主戦場となったライプツィヒ市街はドイツの東北、ポーランドと国境を接する地域でヴロツワフ市からはわずか300キほどのところにあり、勝利の喜びから100年たって風光明媚な水の都ヴロツワフ市に百周年記念ホールが建てられたのでした。

1911年に着工し1913年にオープンしたこの建物は多目的娯楽用建築物で、6000人を収容できる巨大なホールは鉄筋コンクリート建築の歴史の中でも画期的な建造物で、今日になっても未だ建築家たちの研究の対象となるほどの貴重な文化遺産となりました。

ホールの内部に入り上部を見上げると、むき出しになったコンクリートの梁が卵型の円蓋の頂に向かって何十本も組み込まれていて、鉄筋コンクリートによる巨大建造物の構造計算の見事さに圧倒されてしまいます。

この巨大な円形空間は直径65m、高さ42mで、外光を取り入れるようにスチールとガラスで出来た明かり窓が上部に組み込まれており、そこから差し込む明かりが中央ホールを穏やかに照らしています。

観客席は円形のホールを取り巻くように4面の階段席が用意されており、それを覆う屋根や壁は外から見ると四葉のクローバーのような配置になっています。

建物下部の入り口ドアや窓は外国産の堅木で作られており、落ち着いた芸術的な風合いで縁取られています。

ホールは音楽祭なども行われるため、音響効果を高める工夫が施されていて、壁は木材またはコルクと混ぜたコンクリートの遮音層で覆われています。しかしそこから上部の梁はむき出しのコンクリートの肌のままで、型枠の跡が見えていて飾りや装飾は一切なく、現在の建築家たちの研究心を揺さぶるのです。

百年記念会館は、近代工学と建築学の草分け的な作品ですが、第2次大戦のナチス・ドイツの魔手から逃れて保存されたことを思えば、平和の記念館と呼んでも良いのではないでしょうか。

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