ポーランド世界遺産

ヴィエリチカ岩塩坑

ヴィエリチカ岩塩坑(Kopalnia soli Wieliczka)はポーランド東南部にあるクラクフ市街の南にある岩塩の採掘抗で、「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例」にあたるとしてユネスコの世界遺産に指定されました。創業はポーランド王国がクラクフに遷都した6年後の1044年と大変古く、岩塩坑としては世界最古のものです。

産出される岩塩は長い間、ポーランド国家の重要な収入源の一つで、18世紀のポーランド分割のころまでは国家予算の30%以上を占めていた重要な産業でした。冷蔵庫のない時代、塩は食品保存に欠かせないものでしたので、長く国家事業として維持されてきたものです。その規模は、坑道の長さ延べ約300キロメートル、2千以上の部屋数を数え、深さは327メートルにまで達しています。その一部の3.5キロメートルの坑道が観光客のために開かれていて、年間10万人も訪れる人気スポットとなっています。

坑道は地下9階まであり最深部は371メートルにまでたっします。地下64メートルの地下一階へ降りて行くためのエレベーターが用意されていますが、狭い立坑を小さな昇降機で降りるために4段重ねの箱に乗って降りていきます。観光で見ることが出来るのは地下135メートルの三階部分までですが、見るもの全てが岩塩の乳白色の輝きに溢れていて幻想的な景観を見せてくれます。

1689年に初めてミサが行われたという「キンガ王女の礼拝堂」は、1895年から30年がかりで本格的な礼拝堂にする工事が行われ、奥行き54メートル、幅17メートル、高さ12メートルの大きな空間を生み出すために2万トンを超える岩塩が掘り出されたそうです。内部はカトリックの新約聖書に題材をとった岩塩の彫刻で埋め尽くされ、天井から光を放つ巨大なシャンデリアまでもが岩塩で作られています。

坑道にはいたるところに岩塩をそのまま彫って作った彫刻が見られますが、これらは全て作業に従事していた工夫たちが彫ったもので、その芸術性の高さには驚かされます。いくつもの部屋のなかには湖を湛えた「バラッツ室」と名ずけられた空間があり、巨大な地下空間がかつて2千万年前に海底から隆起して出来たものであることを偲ばせます。さらに下へと降りていくと、かつてナチス・ドイツが飛行機のエンジンを製造するのにユダヤ人を強制労働させた部屋があり、悲惨な歴史の傷跡も見せています。しかし、その奥にはバスケットボールのスタジアムがあり、そこでは音楽コンサートも開かれていて、現在の平和を勝ち得たポーランドの人たちの喜びが伝わって来るようです。

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