イラン世界遺産

ペルシア式庭園

イランの各地にある、水利構造と装飾に特徴がある『ペルシア式庭園』。それら9つの代表的庭園を総称して、2011年に『ペルシア式庭園』という名称で世界遺産に登録されました。

これら『ペルシア式庭園』は、気候も様々で、年代も紀元前6世紀のアケメネス朝時代から18世紀末のガージャール朝時代までと異なり、多様性を持っているのが特徴です。

また、水利構造と装飾が見事で、イランの人々の天国の楽園をイメージして造られていると言い、いつの時代も聖なる場所として大切に保存されてきました。

どの『ペルシア式庭園』も、≪4分法≫という基本スタイルを持って設計されているのも特徴の一つです。これは古来宗教・ゾロアスター教の「水」「土」「空」「火」の4つの空間で区切られているのです。

≪4分法≫の代表的模範なのが、世界遺産に登録された『ペルシア式庭園』のひとつである「パサルガード庭園」です。イラン南東部・ファールス州にあり、アケメネス朝時代に造園され庭園の中では初期に造られたものになります。

規則正しく、通路が網目のように通っています。また、庭園全体を≪田≫の字型で区切った水路が4分割しており、後に造られる庭園の模範となっています。

同じくファールス州に、有名な『ペルシア式庭園』である「エラム庭園」も残っています。シーラーズにあるこの庭園は、「パサルガード庭園」とは反対の時代、ガージャール朝時代に造園されました。

メインの建物は7色の化粧タイルで装飾されており、この建物全体を写す鏡のような広大な池が造られています。そして、敷地内にこの池から全体に、階段状に水が落ち流れる水路が施されています。

これら水路の脇には、低い木や高い木などがバランスよく植えられ、木陰を所々に美しく造っています。現在では、シーラーズ大学が保有し、博物館として一般公開されており、多くの観光客が訪れています。

シーラーズにほど近いケルマーン州にも、ガージャール時代に造られた『ペルシア式庭園』のひとつ、「マーハーン皇太子の庭園」があります。ここは他所とはまた違う特徴があります。

まずその敷地面積は、なんと5.5haもあります。当時の王朝の王子のひとりの為に建造が開始されただけあります。また、この庭園は小高い丘の上に、さらに高い塀で囲まれている為、外から覗く事はできません。水利構造を利用して植物へ水を与え、さらに木陰も造ることに成功しています。

イスファーン州にも「エラム庭園」と並ぶ有名な庭園「フィン庭園」があります。これは16世紀頃のサファヴィー朝時代に造園されたと考えられており、庭園の水を維持するのに特徴があります。

「フィン庭園」は、中央に面積2.3haの大きなプールの様な水があります。ここから水路が引かれ、庭園内にあるいくつかの噴水などにつながっているのです。大元の水源は、近くにある丘の上の泉から引いており、この際に地形を利用している為、ポンプなど一切使っていない自然な水引きが特徴となっています。同じくイスファーン州にはもうひとつ、「チェヘル・ソトゥー庭園」もあります。

その他にイラン中部ヤスド州には「ドウラトアーバード庭園」と「パフラヴァーンプール庭園」が。イラン北部・カスピ海沿岸には、ベシャフル平原やカスピ海を一望出来る「アッバースアーバード庭園」、東部・ビールジャンドには「アクバリーエ庭園」があり、どれもオアシスのように美しい庭園であり、後のインドやスペインなどの庭園設計に強く影響をもたらしました。

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