イラン世界遺産

タフテ・スレイマーン

2003年に世界遺産に登録された『タフテ・スレイマーン』は、イランの西アーゲルバーイジャーン州タカブの町の近郊に残る遺跡群です。イランの首都テヘランより400km離れた、山がちな地方の渓谷の中にある史跡です。

『タフテ・スレイマーン』は、西暦225年頃にイラン高原やメソポタミアを支配していたサーサーン朝の国教・ゾロアスター教の聖地として、直径100m、深さ約100mの火口湖を中心に築かれた遺跡だと考えられています。

ゾロアスター教とは、光の象徴として≪火≫を尊んでいた宗教で、キリスト教やユダヤ教にも影響をもたらしていた古代宗教です。ゾロアスター教は、神殿を火山地帯に建てる事が多く、敬う火も3つの階級に応じた火があり、それぞれ「祭司の火」「戦士の火」「農耕・遊牧民の火」に分かれています。

『タフテ・スレイマーン』は、この中の「戦士の火」(アードゥル・グシュナスプ)の国家的最重要拝火檀の遺跡だと推測されています。3つのゾロアスター教の聖地の中でも、最も重要な聖地だったとされています。

因みに「祭司の火」(アードゥル・ファルンバーク)の拝火檀は、サーサーン朝時代にはファールス地方(現在のファールス州)にあったとされています。「農耕・遊牧民の火」(アードゥル・ワルゼミフル)は未だにどこにあるのか不明となっています。

サーサーン朝の歴代の王たちは、一説によると王位を受ける前に『タフテ・スレイマーン』に訪れ、火を捧げていたと言われています。

遺跡は、日干しレンガを使って祭壇から宮殿などが造られていますが、627年にビザンティン帝国により破壊されてしまいました。644年には、サーサーン朝もイスラム教国ビザンティン帝国により崩壊してしまいます。

13世紀には、モンゴルのイル・ハーン国フレグ・ウルス時代のこの地方の統治者であったイルクハン・アバカーンの邸宅を建てる為に一部再建されていたり、宮殿遺跡群も造られています。

その他にも、サーサーン朝が起こる前にあった、アケメネス朝ペルシアもゾロアスター教を信仰していたこと。更に以前に残された、水と火を崇拝した遺跡が残されているなど、様々な国の宗教の聖地だったと考えられています。

サーサーン朝は、当時「ソロモンの地獄」と呼ばれていた火山の隣に『タフテ・スレイマーン』という新しい祭壇を築いたにすぎないのです。

古代から、色んな国が宗教の聖地として崇めてきたのが、世界遺産『タフテ・スレイマーン』です。今でも神秘的な雰囲気のある不思議な場所となっています。

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