スウェーデン世界遺産

ガンメルスタードの教会街

スウェーデンには世界遺産が多く、ユネスコに登録されている文化遺産だけでも11あります。その11件の中の1つにルーレオーのガンメルスタードの教会群があります。国土の中でもかなりの北部にあるその教会の町には、石造りの教会を中心とした往年の町並みが完璧な形で残されています。大きな石造りの教会を中心に、遠方から集まる礼拝者のための木造宿泊施設もあり、そうした建築群の一式が、北欧におけるキリスト教徒の生活様式を知る手がかりになっています。

【時代】
ルーレオーのガンメルスタードの教会群は15世紀頃に誕生しました。その教会を中心とした町並みは、19世紀にいたるまで工業化の荒波を受けないまま、北極圏に近いエリアでひっそりと生き延びてきました。工業化の影響を長い間受けなかった理由は、同町の立地にあります。冬になると完全に閉ざされる北極圏近くの町なので、鉄道の完成を見るまでは、ストックホルムなど同国南部との交流がほとんどなかったのです。20世紀になるとルーレオーも開発が進みますが、旧市街の周辺に新しい家を作る工夫をしたため、現在でも石造りの教会を中心とした古い町並みは保存されています。

【場所】
ルーレオーのガンメルスタードの教会群は、バルト海のさらに奥、ボスニア海の沿岸の最奥に面した海辺にあります。海上交通が発達し、内陸からは川を通じて、対岸のフィンランドからは海を船で渡って人が集まりました。元々農業に従事する人々や商人が同町に住んでいましたが、そうした人々が教会を作り、信者がその教会に集まり、遠方から集まる信者のために木造の宿泊施設が作られるといった形で、町は発展してきました。北欧にはルーレオーの他にも似たような教会の町が71ほど生まれました。その代表であり、現在まで当時の様子が完璧に残っている町が、ルーレオーのガンメルスタードの教会群です。

【町を作った人々】
町の中心には石造りの、北欧らしいデザインの教会があり、その教会の周りには赤い色を塗られた木造宿泊施設が424あります。その424の宿泊施設は全部で555の部屋を提供していますが、基本的に週末の礼拝時しか使用されません。こうした建築は各町の信者によって自然発生的に作られていきました。木造建築には色々な工夫が施され、窓やドアのフレームを白く装飾したり、屋根を鉄板にして雨漏りや火災のリスクを抑えたりと、仮の宿泊施設といったレベルを超えた作りになっています。

【町の目的】
15世紀辺りの北欧、特にボスニア海沿岸は町から町への移動が長距離で困難でした。日帰りで教会へ参拝できません。そのため、同じキリスト教の信者が、遠方の信者の苦労を考えて木造の宿泊施設を作りました。経済的観念とはかけはなれた動機で作られており、儲けという現代的な発想も存在していません。建築物そのものだけでなく、町の根底を支える思想性も高く評価され、ユネスコの世界遺産に認定されています。

【世界遺産認定のポイント】
ストックホルムからはるか北、ノルウェーの国境が近い水辺の町にある、ルーレオーのガンメルスタードの教会群です。その木造建築や石造りの教会には、北欧の芸術家の感性も色濃く反映されており、キリスト教、スウェーデンという限定的な枠を超えた、人類普遍の価値を持つ目覚しい例だと評価され、世界遺産に認定されています。

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