日本世界遺産

富岡製糸場と絹産業遺産群

絹の歴史は数千年前にさかのぼり、古くから親しまれてきました。かつて、日本は紡織業が盛んで、明治時代にはピークを迎え、近代的な技術を取り入れた多くの製糸工場が建設されました。日本は世界的にも有名な絹の産地として知られるようになりました。

しかし、ナイロンやレーヨンなどが開発され、絹の代わりに化学繊維が主流になってきた事、更に絹の原料となる蚕を他国から輸入する方が安価で済むことから、需要をほぼ輸入によってまかなうようになりました。これらの原因が重なり、終戦後以降の紡織業は衰退の一途を辿り、多くの製糸工場が閉鎖となりました。

絹は化学繊維に比べ耐久性には劣るものの、見た目の美しさ、繊細さから、現在でも和服には絹が使われています。また、医療現場でも医療用縫合糸に絹が使われています。和製弦楽器の弦にも絹が使われており、音色は上質なものだと言われています。

そんな昔から愛されてきた素晴らしい絹の歴史を後世に残そうと、近年富岡製糸場を始めとした養蚕業、製糸業関連の中からどれかを世界遺産に推薦しようという動きが高まりました。検討した結果、絹産業の発展に大きく寄与した富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山杜跡、荒船風穴の4件を推薦する事となり、4件全て2014年に世界遺産として認定されました。

これらは総称して富岡製糸場と絹産業遺産群と呼ばれています。それに伴って、多くの人に絹産業の素晴らしさを知ってもらう為に、この4件の世界遺産が一般開放され、資料展示館として生まれ変わりました。

中でも富岡製糸場は富岡製糸場と絹産業遺産群の中では一番の観光地として有名で、富岡製糸場がある群馬県では町おこしの中心として大々的にアピールをしています。結果、日本各地、各国から日本の絹の歴史を求めて、富岡製糸場と絹産業遺産群を来訪する人が多くなりました。保存状態がとても良く、当時の様子をほぼ同じ状態で体感できるようです。現場に行ってみると、まるで当時にタイムスリップをしたかのような錯覚に陥ります。

当時では外国の技術を取り入れた最先端の紡織機と技術を採用し、世界的に有名だったと言われるだけあり、工場内部の見た目は壮観です。ガイドブックも作られ、その中には絹に関しては勿論、絹の発展に大きく関わった人物が掲載され、当時の状況が事細かに記載されています。歴史だけではなく見所も紹介されていて、工場の関連施設群の場所や、絹作りの実演や体験に関しても記されています。

世界遺産として富岡製糸場と絹産業遺産群の中で一番代表的なのは富岡製糸場です。田島弥平旧宅は養蚕業に大きく関わった場所と言われ、育てるのが難しい蚕の研究を重ね、安定した生産を実現し、近代養蚕の原型を作り上げた所だと言われています。建物内部を見学する事は出来ませんが、案内所や資料展示、現地ガイドがおり、田島弥平旧宅の歴史を知る事が出来ます。

高山杜跡も田島弥平旧宅と同じように蚕の安定生産に大きく携わったとされており、技術を国内外問わず大きく広めたとされています。こちらにも解説員がおり、高山杜跡に関しての解説を聞く事が出来ます。内部も見学可能で、蚕の育成に適した造りとなっており、通気性を高め温度調節をしやすいように造られています。蚕を育てる場所では必要に応じて火を焚くなど、温度管理を徹底して行っていました。外観も風情があり、当時の雰囲気を感じる事が出来ます。

荒船風穴は蚕種(蚕の卵)を保存する場所で、地形と気温が蚕種に適していた事から、貯蔵施設として利用されていました。荒船風穴は名前通り、自然を活かした造りとなっていて、史跡の見学は勿論、自然の景観を同時に楽しめる施設として人気があります。

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