日本世界遺産

白川郷・五箇山の合掌造り集落

白川郷(しらかわごう)は岐阜県の飛騨西部にある地域のことを指します。五箇山(ごかやま)とセットで1995年に世界遺産に登録されました。
白川郷といえば現在では観光地になっていますが、以前は秘境として知られていました。

岐阜県飛騨西部にある庄川の上流一帯を指し、最上流にある白山神社からは平安時代後期の鏡が出土しています。また、倶利伽羅(くりから)峠の戦いで敗れた平家の落人(おちゅうど)が住んでいたという伝説もあります。2012年の大河ドラマ、平清盛にも関係がありますね。伝説ですから本当のところはわかりませんが、ドラマに合わせて一度訪れてみたいものです。

白川郷が世界遺産に登録されたのは1995年のことです。富山県五箇山(ごかやま)とともに『合掌造りの集落』が文化遺産とされました。
大正時代までは非常に交通が不便で、切妻合掌造りの民家で40人近い大家族で暮らしていました。家長と長男のみが正式な結婚を許され、次男以下は正式な結婚ができなかったのです。それらはすべて厳しい環境のせいでした。

しかし、第二次世界大戦の後、電源開発のためのダム建設が盛んになり、白川郷近辺の住民は立ち退かざるをえませんでした。代わりに道路は整備改良され、スキー場やゴルフ場、別荘地などがつくられ、公共施設も改築されました。日本で最大のロックフィルダム(岩を台形に積み上げて上流面に水を通さない遮水壁を設けたダムのこと)である御母衣(みぼろ)ダムや、ジュラ紀の化石の産地(牛丸・尾上郷)などがあり、次第に観光地化されてゆき現在にいたります。

ちなみに、川崎市立日本民家園に、白川郷にあった合掌造り民家が移築保存されています。こちらにはさまざまな日本民家がありますので、あわせて観に行きたい場所ですね。

五箇山も白川郷と同じく庄(しょう)川上流にあります。岐阜との県境です。地名の由来は、赤尾(あかお)谷・上梨(かみなし)谷・下梨(しもなし)谷・小谷(おたに)の四つの谷と、庄川の支流にある利賀(とが)谷の五つの谷をまとめて『五箇谷間』と呼ばれていたものが転じて『五箇山』となったことにあります。庄川の本流と支流に面した山麓の緩やかな傾斜地や丘の上におおよそ70の集落が散らばっています。たくさんの峠でお互いが隔絶された谷底の盆地で、白川郷と同じく平家の落人伝説が残っています。

庄川流域では白川郷と同じく五箇山もダム発電所の建設が相次ぎました。1930年に小牧ダムができ、以降、祖山ダム、小原ダム、成出ダムと次々発電所ができ、国道が整備され、さらには五箇山トンネルが開通したことにより生活様式は急激に変化しました。それによって合掌造り民家は激減しましたが、残った民家のうち、岩瀬家・村上家・羽場(はば)家は国の重要文化財に指定されていますし、菅沼集落と相倉(あいのくら)集落は国の史跡に指定されています。
また有名な「こきりこ節」など民謡が豊富にあり、「五箇山の歌と踊」として国の選択無形民俗文化財に指定されています。

白川郷と合わせて観光客が多いため、ユースホテルや民宿、キャンプ場などの宿泊施設が整っています。JR城端(じょうばな)駅からバスも出ているので、是非泊りがけで観に行きたい世界遺産ですね。

<合掌造りについて>
合掌造りの家屋といえば、勾配のきつい屋根(45度から60度)が特徴ですが、世界遺産に登録された白川郷および五箇山の合掌造りの定義は、「小屋内を積極的に利用するために、叉首構造の切妻造り屋根とした茅葺きの家屋」(Wikipediaより)とされています。
屋根が急勾配になっているのは、豪雪や多雨のためです。雪下ろしが楽になるように、また、水はけがよくなるようにと造られています。
他にも屋根の勾配をきつくすることによって屋根裏のスペースが増え、そこでカイコを育てるようになりました。養蚕が生計の一部を担っていたのです。

萱の葺き替えは30~40年に一度行われます。この葺き替え作業は地域住民全員が協力して行います。この共同作業のことを『結』(ゆい)と呼びます。かなりの重労働なので、住民たちが力を合わせないと葺き替え作業は難しいのです。また、雪が落ちるときに萱も一緒に落ちてしまうので、補修作業自体は毎年行わなければなりません。世界遺産として、景観も技術も後世に伝える必要があり、美しい観光地の裏には実は大変な苦労があるのです。

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