ブラジル世界遺産
ブラジルの大西洋上の島々:フェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の保護区群
ブラジルと聞いて思い浮かぶのは、熱狂的なサンバのリズムとサッカー、コーヒーといったところでしょうか。 ブラジルの映像はテレビで見ることがしばしばありますが、山岳地帯や街のイメージはあっても、ブラジルの海というのは見た記憶がないという方が多いかもしれません。

しかし実は、あまりの美しさに世界遺産にも登録されたフェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の保護区という大西洋の海に囲まれた地域があります。
ブラジル屈指の美しい海岸を有し、現地の人や訪れた人たちからパラダイスとも称されるこの諸島は、岩石で形成された21の小さな島の集まりです。
奇石をバックにエメラルドグリーンや深緑に輝く美しい海、滑らかな海岸線が人々を魅了します。
諸島の中で一番大きな島がフェルナンド・ジ・ノローニャ島で、面積はおよそ17キロ平方メートルです。
ブルーに輝く透き通った海と様々な形に造られた岩礁が特徴的な海岸を有しています。中でも、レオン海岸やサンチョ湾、ボルコス湾は必ず訪れたい場所です。
また、1988年に島の一部である8キロ平方メートルのエリアが環境保護区に指定されました。
その環境保護区を含む約113キロ平方メートルのエリアは、国立フェルナンド・デ・ノローニャ海洋パークとなっています。
海の生物と島に棲む陸の生物や植物、そして天然資源の保護を目指しています。
この美しい諸島の近くにはロカス環礁海洋生物保護区があり、エイやウミガメ、イルカなどが生息しています。
このフェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の保護区の一帯が2001年に世界遺産として登録されたのです。
世界遺産というとそのままの自然を残さねばならないことから、あまり触れられない、近づけないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ここフェルナンド・デ・ノローニャ諸島では、多様な生態系とその暮らす環境を保護しながらも、身近で観察できる様々なアクティビティが揃っているのが魅力です。
例えば、ダイビングができます。
最大50メートル先まで見渡せるという透明度の高い海を水深8メートルから60メートルまで潜水可能なので、ご自身のレベルに合わせ潜ることができます。
アタリア海岸やバイーア・ドス・ポルコス湾ではカラフルな魚たちを、水面下の岩礁やサンゴ礁の周りにはウミガメ、エイ、サメを鑑賞することができます。
ダイビングショップが現地にあるので、船舶や機材などはレンタルが可能です。
また、手軽に楽しむなら遊覧ボートに乗って海からフェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁の美しさを満喫できます。
また、イルカ湾と名付けられた場所にある展望台からは、イルカの群れを観ることができます。
イルカの活動は早朝に活発になるので、朝早く出かけるのがお勧めです。
フェルナンド・ジ・ノローニャ島には十数件の民宿もあるので、そこに泊まって朝早く出かけるのがいいでしょう。
まだ見たことのないブラジルの海を堪能してください。