インド世界遺産

インドの山岳鉄道群

インドには、いくつかの山岳を走る鉄道があり、その鉄道技術は後に世界中で使われる程の高度なものでした。これら山岳鉄道は、『インドの山岳鉄道群』として世界遺産に登録されています。当初は、「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」のみでしたが、2005年に「ニルギリ山岳鉄道」が加わったことで現在の『インドの山岳鉄道群』と改名されました。その後の2008年に「カールカー=シムラー鉄道」も拡大登録されて現在に至ります。

世界遺産『インドの山岳鉄道群』の代表的な存在である「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」は、ヒマラヤ山脈の南東に位置しています。この鉄道は、標高114mのニュージャルパイグリから、標高2143mのダージリンという標高差2000mもある山岳を走ります。その為に考えられたのが≪スイッチバック≫という方法でした。ジグザグとした線路を作り、前進と後退を繰り返しながらゆっくり登って行くのです。さらに勾配の激しい場所では、汽車が急速に滑ってしまわないように線路に砂を撒く事で摩擦を起こし滑りづらくするのです。走る速度も、時速10km前後で確実にゆっくり進んでいくのも特徴です。

ここまでして標高差ある山岳に鉄道を敷いたのには訳があります。この鉄道は、1879年に、まだインドがイギリス植民地だった頃に、イギリス人により造られました。1つは、避暑地であったダージリンへの道を作る為。もうひとつは、当時チベットへの勢力拡大を目論んでいたイギリス軍が、ダージリンをその重要拠点にする為だったのです。
こうして見事に作り上げられた「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」は、今では有名なダージリンティーを運んだり、ヒマラヤ山脈の登山者の移動に使われたりしています。

次に『インドの山岳鉄道群』に登録されたのが「ニルギリ鉄道」です。この鉄道は、インドの東部タミル・ナードゥ州に位置します。最後の蒸気機関車鉄道のひとつに数えられている貴重な鉄道でもあり、急勾配を登る為に考えられた≪ラック式≫を採用している事でも知られています。この方法は、機関車の推進力と制動力をレールに歯車を敷く事で補助したものです。こうすることで、安全に上り下りすることを可能にしました。

最後に『インドの山岳鉄道群』に登録されたのが「カールカー=シムラー鉄道」です。インド北部のハリヤーナ州を始まりとして、避暑地であるシムラーまで走っています。シムラーはインド帝国における夏の首都でもありました。特に険しい地形で知られており、その総長は約96kmに渡ります。この道のりの間に、なんと103か所のトンネルと864か所の橋がかけられている程です。

これらの山岳鉄道技術は世界中から評価され、世界各国で活用されるものとなりました。今でも活動している蒸気機関車でもあり、観光客も多く訪れてその技術や珍しさを堪能していくのです。

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