ドイツ世界遺産

ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト

18世紀初め、時のケルン大司教そして神聖ローマ帝国の国王を選出する位についていたクレメンス・アウグスト・フォン・バイエルンは鷹狩りが大好きでした。鷹狩りとは、古代より全世界で行われているタカを使った狩猟方法で、タカなどを訓練し鳥類や小動物を捕まえさせ餌とすり替えるという方法です。現代でも南アフリカなどの国で行われています。

この鷹狩りを存分に楽しむためにクレメンスは、ケルンの郊外にあるブリュールに鷹狩り用の宮殿を建てました。それが1984年にユネスコ世界遺産に登録されたドイツの世界遺産の一つ、「ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト」です。

バルタザール・ノイマンをはじめとする時の巨匠たちによって建てられた宮殿は徐々に華やかそして豪勢にその芸術性を高めていきました。特に圧巻なのは、ノイマンが手掛けた豪華な装飾柱がある階段室です。淡いアンティークブルーを基調としたパステルカラーで装飾された階段室は、その見事な天井画と柱の彫刻が特徴的です。一見大理石に見えるこの部屋は、実は全て装飾がなされた木製だそうです。幾度かの再建築を経て、建築開始からおよそ40年後に現在の豪華なロココ様式の宮殿が出来上がりました。

宮殿前のバロック様式の庭園を手掛けたのは、フランスのドミニク・ジラールがフランスの伝統技法で設計したと言われています。別邸と宮殿庭園の一部である花園は、ドイツの著名な造園家であるペーター・ヨセフ・レンネにより改良され風景式庭園となりました。以来修復を重ね念入りに手入れされてきたおかげで、今も18世紀の面影を残す庭園として人々から愛されています。

ファルケンストは、ファルケン=鷹という名前の通り鷹狩り専用の別荘です。この別荘は、当時はやっていた東洋趣味を反映したシノワズリとロココ様式のミックス調で建てられています。鷹狩り専用の別荘にふさわしく、森の中の鷹狩りの獲物であるサギの通り道に建てられたそうです。吹き抜け階段の壁画には一面に鷹狩りの様子が描かれています。

中には鷹狩りの博物館もあり、鷹狩りの様子が展示されています。クレメンスの鷹はとても優秀で、獲物を得るために何十キロも飛行できるような鷹であったと言われています。大空を駆け巡る鷹の目にアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルストはどのように映っていたのでしょうか。そんなことを考えながら、宮殿と別荘をつなぐ森の小道を歩いてみるのもいいかもしれません。

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