ドイツ世界遺産

ヴァルトブルク城

ドイツ中部のテューリンゲン州アイゼナッハの山頂に威風堂々とそびえ立つ漆黒の城、それがヴァルトブルク城です。ヴァルトブルク城は千年に及ぶ歴史とともに、宗教改革で有名なルターにもゆかりのある土地としてその知名度と人気から1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。建設が開始されたのは、1067年といわれていますが、その後複数の建物が異なる時代に建築され幾世紀もの歳月をかけて現在の建物が出来上がりました。

ヴァルトブルク城の由来は、当時のテューリンゲン伯爵であったルードヴィヒ・デア・シュプリンガーが、この山頂の景観に感銘を受け「待て(wart)汝我が城(burg)となれ」と叫んだことからきているとも言われています。

中世には、芸術の発信地としても栄え、中でも著名な歌人たちがその腕を競い合ったことは歌合戦伝説として今日まで広く世界中に伝わっています。リヒャルト・ヴァーグナーはこの伝説の様子をオペラ「タンホイザー」に再現しています。

ヴァルトブルク城はまたマルティンルターが隠れ住んでいた場所であるとも言われています。ルターは当時の教会で横行していた免罪符の販売に疑問を投げかけた「95ヶ条の論題」を出したことで、ローマ教皇によって破門され、その後偽名を使ってヴァルトブルク城に匿われました。そこで新約聖書をだれにでもわかりやすい言葉に翻訳し、民衆とともにある親しみやすい宗教を創造しました。

さまざまな時代に増築されているので、建物も木造と石造りのものが乱立したユニークな造りとなっています。木骨組みの建物に囲まれた中庭は人気の観光スポットですが、この建物は15世紀から16世紀に建設され一説には、ルターが住んでいた場所とも言われています。

石造りの建物には、エリザベートの間があります。若くしてルードヴィッヒ4世に嫁いだハンガリー出身のエリザベートは夫の死後、権力者によって城を追われ不遇の生涯を終えます。自らも質素な生活を送りながら病院を設立し、弱者のために尽くした彼女は死後聖人となりました。エリザベートの部屋の天井や壁には一面に彼女の生涯が描かれています。伝説の歌合戦の間も見ることができます。中には命を懸けた合戦もあったそうです。現代の歌合戦のイメージとはだいぶ異なります。マーブル模様の円柱と豪華な装飾が特徴の祝宴の間も見どころの一つです。暖炉や天井の装飾も美しく、一説ではこの部屋を参考にした部屋が、あのシンデレラ城のモデルとなったノイシュバインシュタイン城にもあると言われています。

かの有名なゲーテはルターを尊敬していたとも言われ、そのせいかこの城の修復にも積極的だったとも言われています。この城がゲーテ街道の途中にあるのも何か意味があるのかもしれません。

同じ城の中でもさまざまな顔を持つヴァルトブルク城。著名人たちの不遇の時代をかいまみることもできるのではないでしょうか。

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