フランス世界遺産

ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)

現在南フランスである地域の一部は、かつてローマ人に支配されていました。ヴァカンスの地として有名なプロヴァンス地方、そしてその西側にあるランドック・ルーション地方は、2000年前はローマの一部だったのです。ローマ人は領土内で数多くの土木建設を行い、その中の多くが現在に至るまで残っています。更にその中の一部が世界遺産に認定されています。

「ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)」も、かつてローマ人が建設したものの一つです。「ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)」は、1985年に世界遺産に登録されました。日本人の間では、「ポン・デュ・ガール」のことはあまり知られていないようですが、フランスでは有数の観光地の一つになっています。

「ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)」がかかっているのは、ランドック・ルーション地方ガール県にある、ガルトン川です。ガルトン川のある地域は、紀元前後はローマの重要な植民地でした。ローマ人は、それぞれの街の発展のために多くの水道を建設し、これらは「ローマ水道」という固有の呼び方がされています。水道建築は、多種多様な古代ローマ建設の中でも、最も偉大な仕事とされていました。

古代ローマで最も栄えた街は、現ローマのある地域で、ここには現在も使われている古代のローマ水道が多くありますが、古代ローマがランドック・ルーションに領土を拡大してからは、その主要都市になったネマウスス(現ニーム)に大量の水を供給するために、ポン・デュ・ガールが建設されました。紀元前19年頃のことです。
水源地となったのはユゼスという町ですが、ユゼスからネマウススを繋ぐ約50kmの水道は、高低差が僅か17mしかありませんでした。このため、水路には傾斜をつけるなど、様々な工夫がされていたといいます。ポン・デュ・ガールもまた、ユゼスからネマウススに至る水路で重要な役割を果たしていて、一日に2万トンもの水を運んでいました。そして2000年もの月日が流れ、現在まで保存されてきたのです。

「ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)」は、3層のアーチ型で構成されている、石造りの橋です。全長275m、高さ49mという巨大なものです。この3層のうちの再上層が、蓋つきの水路として利用されていました。専門家によると、この3重構造の石造りは、少ない石材で十分な強度を保てる、非常に優れた設計であるということです。ですから、2000年もの時を経て、現在までその形を残し続けてこられたのでしょう。アーチ型の橋が3段になっているその不思議な光景は、個性的な美しさでも知られています。

「ポン・デュ・ガール」が世界遺産に登録されてから、この地域は観光客向けサービスを積極的に充実させてきました。現在では、橋の左岸に、ポン・デュ・ガール建設の歴史及び古代ローマ史について学ぶことができる博物館があります。そのほか、カフェ・レストラン、駐車場なども完備していて、快適に過ごすことができるようになっています。夏には、ガルトン川で遊ぶこともでき、避暑地としても優れた場所です。フランスにある古代ローマの遺跡は、日本人観光客にとっては新しい発見が沢山あるに違いありません。川遊びのできる夏には、特にお勧めです。

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