フランス世界遺産

アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群

南フランスに広がるプロヴァンス地方は、日本でも観光地として非常に有名で、知っている方も多いと思います。その中の都市・アルルは、かつてローマ帝国の主要都市であり、特にコンスタンティヌス帝の時代には、多くの公共施設や重要建造物が建立されました。これらの古代ローマ帝国の遺跡は、中世に建立されたロマネスク様式の美しい「サン・トロフィーム教会」と共に、1981年に「アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」という名称で、世界遺産に登録されました。

これらのローマ遺跡はアルルの町に点在しており、街中を歩くと、あちこちで古代ローマをしのぶ遺跡にめぐり合います。「アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」はまた、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼地」という世界遺産の一部にも組み込まれています。

アルルの地をローマ人が占拠したのは、紀元前123年頃のことです。その後ローマ帝国が拡大し、紀元前1世紀には、初代ローマ皇帝カエサルが、アルルをローマ帝国の植民都市として支配するようになりました。それ以来、アルルはローマ帝国が崩壊するまでローマの主要都市として発展を続け、その間に、後の世界遺産となる多くの建造物がこの地に生まれました。その中でも圧倒的な規模を誇るのが、「円形闘技場」です。

「円形闘技場」は、カエサルの次に皇帝となったアウグストゥスの時代に造られ、闘技の場として多くの観客を動員しました。その規模は直径約136mで、2万5千人もの観客を収容できる巨大なものです。5世紀にはキリスト教の影響で闘技が禁止になり、一時要塞式の居住地になりましたが、19世紀に再び闘技の場として復活を遂げ、現在では毎年春に「復活闘牛祭」が行われています。この「円形競技場」は、現在でもアルルの象徴的建造物として人々に知られています。
この「円形闘技場」のほかにも、4世紀にコンスタンティヌス帝が建造した「ローマの公衆浴場」や、歴代アルル司教及びキリスト教信者が永眠する場所として望んだ「アリスカン」、ローマ城壁の一部も、現在まで残されています。

中世に入ると、「アリスカン」の周りには多くの教会が造られるようになりました。その中の一つが、「ロマネスク様式建造物」である、「サン・トロフィーム教会」です。この教会は、アルルにキリスト教を伝えた聖トロフィムスの聖遺物を納めるために、11世紀末から12世紀中頃にかけて造られました。「サン・トロフィーム教会」の正面扉口上部には、優雅で緻密な彫刻が施されており、その中には聖トロフィムスの姿もあります。ローマ遺跡とは全く違った趣を持つこの教会は、アルルの世界遺産群を形成する建築群の中でも、ひときわ美しさを放っています。

南フランスの穏やかな天気のもと、古代ローマを思い描きながら、ゆっくり散歩してみるのも素敵な気がします。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国