フランス世界遺産

中世市場都市プロヴァン

フランスの首都・パリから南へ90kmの所に位置するシャンパーニュ地方は、かつて地中海と北ヨーロッパを結ぶ交易の地として栄えた地域です。シャンパーニュの大規模な国際交易市、通称「シャンパーニュの大市」は4都市で交代で行われ、その中の一都市、プロヴァンは、「中世市場都市プロヴァン」の名称で、2001年に世界遺産に登録されました。

シャンパーニュ地方では、プロヴァンとそのほかの3都市(トロア、ラニー、バールシュルオーブ)が交易の中心となり、11世紀~14世紀には大変栄えていましたが、その当時の街並みを現在まで残しているのは、プロヴァンだけです。プロヴァンはまた、フランス国内で「芸術と歴史の街」の一つに選ばれていて、世界遺産としてだけでなく、古くからその史跡が持つ芸術性が評価されてきた街です。

プロヴァンが交易の地として栄えるようになったのは、シャンパーニュ地方をシャンパーニュ伯(1022年~1314年にシャンパーニュ地方を治めた領主)が保護するようになった頃のことです。この時代、イタリアのヴェネツィアやジェノヴァの商人と、北欧のハンザ同盟を主体とする商業圏が、イタリアと北欧の中間地点であるシャンパーニュで大規模な接触取引を行うようになりました。シャンパーニュは、イタリアと北欧を結ぶだけでなく、セーヌ川、モーゼル川、マース川に囲まれていて、船による輸送手段を使うにも絶好の条件だったのです。また、シャンパーニュ伯には、交易によって領土内の財政を潤すという目論みがあり、積極的に交易を保護しました。こうして、定期的に行われる「シャンパーニュの大市」が体系づけられていったのです。しかし、シャンパーニュは、14世紀には国王領になり、それとほぼ同時期にペストが流行したことなどから、急速に衰退していきます。交易の地としての華やかな歴史に幕を閉じ、プロヴァンはシャンパーニュの主要都市という位置づけからも外れます。但し、その急激な衰退が、結果的に街並みの保存に一役買ったことになり、プロヴァンには今現在も、交易で栄えた中世の街並みが生き続けています。

「中世市場都市プロヴァン」は、城壁に囲まれ、守られてきた街です。城壁から一歩足を踏み入れると、そこには見渡す限り、ノスタルジックな中世の世界が広がっています。「中世市場都市プロヴァン」の象徴的な建築物は、「セザール塔」です。セザール塔は、シャンパーニュ伯爵家の権威のシンボルとして、12世紀に造られました。セザール塔は、鐘楼として、また監視塔として、中世には活躍したといいます。塔の最上階まで登ると、そこから中世の街並みのパノラマを見ることができます。

「中世市場都市プロヴァン」は、中世からの続く文化を今尚受け継いでいます。観光客向けに、中世の姿を再現した時代劇が毎日のように上演され、プロヴァンが持つ歴史と文化を紹介しています。プロヴァンはまたフランス有数の薔薇の産地であり、薔薇を加工した製品を古くから生産していました。薔薇の製菓菓子、ジャムなど、現在でもここでしか味わえない味を人々に提供しています。薔薇といえば、美容効果があることでも知られているので、女性は特に興味を持つところでしょう。

「中世市場都市プロヴァン」は、人々を中世フランスの生活に誘う場所です。首都・パリからも比較的近いので、フランスを訪れた際にはプロヴァンにも足を運び、中世フランスを体感するという一味違った体験をしてみてはいかがでしょうか。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国