フランス世界遺産

シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷 -(1)

フランス中部にある中央山地を源流とするロワール川流域には、中世から建てられてきた多くの古城が点在し、美しい景観が楽しめる所として知られています。その中で、「ロワール渓谷」を形成するフランス中西部の地域は、「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」という名称で、2000年に世界遺産に登録されました。

この「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」は、フランスの中で最大面積を誇る世界遺産です。「世界で最も美しい言葉」と言われるフランス語の発音は、この地で発達したと言われていることから、ロワール渓谷流域は「フランス語揺籃の地」とも言われています。それでは、「ロワール渓谷」とは、一体どんなところなのでしょうか?

ロワール川流域には、ナント、ブロワ、オルレアン、ソミュールなどの歴史的主要都市が点在し、フランス繁栄の時代をリードしてきました。またロワール川周辺がフランス中央部に位置し、川があることで船による交通手段が確保できたことで、中世には塩やワインなどの貿易の主要地域になりました。

ロワール川流域は、15世紀から16世紀にかけてイタリアから伝来したルネサンス芸術繁栄の中心地域でもあります。この地域は、現フランスの首都・パリのある地域よりもはるかに温暖で過ごしやすく、古くからフランス王家や貴族たちの生活の場所として愛されてきました。ですから、ロワール渓谷にある古城は、城砦としてではなく、居城(=シャトー)として建設されることが多かったのです。中世のロワール渓谷では、ルネサンス芸術の要素をふんだんに取り入れた建築様式で、多くの美しい建物が生まれました。

ルネサンス様式の建築において最も重視されたことは、全てのものがバランス良く調和することです。それは、単に建築物の外観の美しさを模索するだけでなく、いかにその建物が周りの自然環境と調和するか、ということを基本理念にするものです。ロワール渓谷にある古城も、それぞれが美しい庭園や湖を持ち、城の建物と調和しています。ロワール渓谷周辺には、中世初期に建てられた城砦もありますが、「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」では、主にこのような「美しさ」が特徴の古城が多く見られます。そして、ロワール渓谷一帯は、城と庭園や自然が織り成す調和の美が至るところに見られることから、「フランスの庭園」とも呼ばれるようになりました。

「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」は、近代に入ってからも、フランスの歴史的建造物や自然、史跡保存のための厳しい規制の下で管理されてきました。そして、世界遺産に認定されてからは観光施設を更に拡張し、美しい景観を保存する一方で、観光客向けサービスも充実しています。中世から現在に至るまで、ロワール渓谷では、自然と建築物が見事に調和した景観の多くが損なわれることなく受け継がれています。

それでは具体的に、どのような建物が現在まで保存されているのでしょうか?「シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷(2)」では、主な観光のスポットに光を当ててみたいと思います。

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