中国世界遺産

中国丹霞

中国南部では、「丹霞地形」という中国南部地独自の地形が形成されています。丹霞地形は、鉄分やマンガンにより赤みがかった堆積岩(たいせきがん)が特徴で、亜熱帯性気候が造り出した独自の景観を持っています。中国では、「赤い色」という意味の漢字で「丹」が使われることから、この赤い堆積岩の地形は「丹霞地形」と名付けられました。そして、この丹霞地形が特徴となる土地のうち6箇所が、2010年に「中国丹霞」としてひとまとめに、世界遺産に登録されました。

因みに、中国には世界遺産登録がされた箇所以外にも、各地に丹霞地形を有するところがあり、その数は780以上にもなります。ですから、世界遺産になったのは、全ての丹霞地形のほんの一部、ということになります。そして、世界遺産となった6箇所のうち、丹霞山と竜虎山は、世界ジオパークにも認定されています。「中国丹霞」に含まれるそのほかの所は、貴州省赤水市(西部と東部)、福建省泰寧県(北部と南部)、湖南省の莨山、そして、浙江省江山市にある江郎山です。

丹霞地形の形成は、ジュラ紀から新第三紀(約1億9960万年~258万年前)にまで遡ると言われています。それほど前の時代のことなど、もはや誰にも想像できず、逆にそれだけ長い年月を経て、今尚その形を残しているという事実には、ただただ驚くばかりです。この地形の世界遺産申請に携わったある人は、中国丹霞を「世界遺産の中で輝くひと粒の真珠」と表現しました。そして、これだけの長期間存在し続けた中国丹霞は、地質学的にも非常に興味深く、これから益々その保存に、中国という国家全体で取り組んでいくことが予想されます。

共通する地形を持った「中国丹霞」ですが、その6箇所がそれぞれに個性を持ち、観光客を魅了しています。その中でも最も有名なのが、「丹霞山」です。丹霞山には、広東省四大名山の一つとしても知られている「巴寨(はさい)」があり、その景観の美しさが観光客を惹きつける理由の一つになっています。また、丹霞地形を形成する「陽元石」は男性性器に、「陰元石」は女性性器の形に非常に似ていて、そういったユニークな奇石群もまた観光客を惹きつけています。そして、世界ジオパークに指定されていることから、世界の地質学者からの関心も多く、このように、丹霞山には世界中から様々な人たちが様々な目的で集まってくるのです。

そのほかの世界遺産に指定されている丹霞地形もまた、それぞれに個性的な美しさがあり、貴州省赤水市の西部・東部ともに「風景名勝区」があることを筆頭に、殆どの場所が「風景名勝区」に指定されています。ですから、「中国丹霞」が形成する景観が、いかに美しいものであるかが想像できるのではないかと思います。まさにそれは、「真珠」という表現に相応しい、地形が織り成す宝石なのです。

「中国丹霞」、或いは丹霞地形を形成する美しい場所は、中国南部に行くと至るところにあります。ですから、一度に全てを回ることは不可能です。しかしながら、全てを見て回る必要はないでしょう。何しろたった1箇所の丹霞地形の風景を見ても、そこには人々を圧倒する歴史の重みがあるのです。そして、もし1箇所でも丹霞地形を見ることができるなら、その思い描くのが困難な、遥か遠い昔の世界に、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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