中国世界遺産

中国南方カルスト

中国南方には、カルスト地形が多く見られます。「カルスト地形」とは、石灰岩が雨水や地下水の浸食などによって変形した地形のことです。そして、中国にあるカルスト地形のうち、雲南省石林、貴州省茘波、重慶市武隆にあるカルスト地形は、2007年に「中国南方カルスト」として、世界遺産に登録されました。

因みに「カルスト地形」とは中国だけで見られるものではなく、中国以外では、アメリカの「イエローストーン公園」やクロアチアの「プリトヴィチェ国立公園」などが有名で、これらもまた、世界遺産に登録されています。

雲南省石林のカルストは、昆明市から南東へ約80kmの、石林イ族自治県にあります。ここのカルストは、「大石林景区」「小石林景区」「歩哨山景区」「李子園菁景区」「万年霊芝景区」の5つの風景名勝区に分かれます。その中でも、「望峰亭」から眺める石林の景色は、圧巻です。どの岩石も天に向かって鋭く伸びていて、その先端が、槍や剣のように見えます。これらの岩石が林を作るほど集まっているのですから、ある意味異様な光景です。人はこの景色を「天下第一の奇観」といいます。

貴州省茘波は、少数民族が非常に多い地域で、独特の文化形成をしています。その中にあるカルストは、「石林カルスト」とは全く違う、緑豊かなカルストを形成しています。茘波のカルストで最も観光客を惹きつけるのは、エメラルドグリーンに輝く水です。その水からできた池は1箇所に留まらず、茘波カルスト地域の各所で見られます。その神秘的な水の輝きと民族衣装を着る現地の人々が、茘波の個性的美しさを演出しています。

重慶市武隆で世界遺産に登録されているのは、鍾乳洞の「芙蓉洞」、渓谷の「地縫」、そして天然岩でできた「天生三橋」です。芙蓉洞は、全長が2,800mもあり、洞内には鋭い氷柱のような岩石が、無数に天井から地に伸びています。その部分を通過するのは恐ろしいことのように思えますが、更に道を辿っていくと、ここにもまたエメラルドグリーンの水たまりがあり、ホっとさせられます。このように、その天井から伸びた鋭い岩石、心癒される美しい水が、芙蓉洞にしかない独特の神秘を醸しだしています。

中国全体で、カルスト地形の面積は、合計約1460km2にもなります。このうち55%が世界遺産に認定されている地域に入ります。これらのカルスト地形は、今から約3億年~50万年前に形成されたといわれ、それだけ長い時を経て、今尚その原型を留めているという事実は、世界遺産登録審査で非常に重視されたことでしょう。またそのような歴史的重みがあるだけでなく、多くの希少動植物が現存していることも大きく注目されました。こういったことから、「中国南方カルスト」は、地質学的にも動物生態学的にも、非常に歴史的価値がある、という評価を受け、世界遺産に登録されたのです。

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