中国世界遺産

九寨溝の渓谷の景観と歴史地域

九寨溝は、四川省の省都・成都市から北に460kmのところにある、九寨溝県岷山山脈にあるY字型渓谷です。この地は、その現実離れした究極の美しさを持つ湖群が大変有名で、1992年に世界遺産に登録されました。

九寨溝の湖は、どれも神秘的な輝きを見せています。その美しい景観は、従来の中国のイメージとは異なったタイプの美しさで、比較的西洋にある湖畔の風景に似ています。その奇跡的な景色は「人間の仙境」と言われ、古くから称えられてきました。九寨溝は、世界遺産に認定される前の1982年には、中国国務院から「重点風景名勝地」に認定されています。

九寨溝は、その世界遺産部分の全長が60kmあり、ここに、118箇所の湖と17箇所の滝があります。これらの湖と滝に湧き出る淡水は、どこもため息が出るくらいの美しさを持っています。その色が、場所によって、「エメラルドグリーン」に見えたり「碧色」に見えたりという風に違った色彩を見せているのですが、どこの水も本当に美しく、そこに佇むと、まるで自分が別世界にいるような錯覚に陥ります。この水の色は、カルスト地形を作っている炭酸カルシウムによるものです。「カルスト地形」とは、石灰岩が水に侵食されて変化し、堆積してできた地形のことで、中国南部では、いたるところで見られます。また、世界各地にカルスト地形を有する高地や台地があり、日本では、山口県美祢市にある、秋吉台のカルストが有名です。九寨溝で、カルスト地形の影響を最も表しているのが、水です。九寨溝にある湖の水は、殆ど海底から湧き出る地下水で、その水は、炭酸カルシウムを多く含んでいます。炭酸カルシウムには、塵を湖底に沈める作用、また水質を浄化する作用があります。ですから、炭酸カルシウムの絶妙な作用により、九寨溝には、九寨溝にしかない、神秘的美しさを持つ水の色が生まれるのです。

九寨溝は、大きく3つの地域に分かれます。「Y字」の最下部分に当たるのが「樹正溝区」、東側が「日則溝区」、西側が「則査溝区」です。Y字最下部から園内に入ると、そこには72,000haもの世界遺産地域が広がっています。この中の湖は、どこも訪れる価値があり、その美しい水の色の様々な表情を、思う存分堪能できるに違いありません。代表的な湖は、九寨溝最大規模を誇る「長海」、双子の龍が隠れているような景色から名づけられた「双龍海」、ジャイアントパンダが水を飲んでいたところが目撃されたといわれる「熊猫海」などです。ほかにも、各湖が美しい水を湛えるだけでなく、それぞれに伝説や逸話があり、どこも大変興味深いです。

九寨溝は、「自然保護区」にも指定されていて、希少動物であるジャイアントパンダ、レッサーパンダなどが生息しています。九寨溝には、美しい水だけでなく、希少性の高い、多くの動物や植物が存在するのです。

九寨溝が世界遺産に認定されてから20年もの時が流れ、現在も世界中の人々が、中国各地にある観光地の中でも、敢えて九寨溝を選んで訪れます。しかし、自然保護の視点から、一日に世界遺産地域に入場できる人数に制限を設けており、行ってすぐに見られる場所ということではありません。その点には充分に注意してください。

九寨溝のある場所は、標高2,000mを越える地帯です。ですから年間を通じて気温が低く、夏でも長袖・防寒具が必要で、日本人であれば、冬の観光はきついかもしれません。比較的気温が上がる、5月~9月が、観光客にはオススメです。

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