中国世界遺産

五台山

仏教の聖地として名高い五台山は、山西省五台県に位置する峰群で、2009年に世界遺産として登録されました。五台山を造る峰は、それぞれ望海峰、挂月峰、錦綉峰、葉頭峰、そして翠岩峰といい、このうち最も高い峰が葉頭峰で、標高3,058mあります。

「五台山」という名称は、これら5つの峰の山頂が全て平らであることから名づけられました。五台山は避暑地としても古くから広く知られていたので、「清涼山」という別名もあります。五台山は、中国四代仏教名山の一つ(他:普陀山、峨眉山、九華山)であり、また中国三大霊山(他:峨眉山、天台山)でもあります。また、歴代の中国皇帝やチベットのダライ・ラマもここを訪れ、日本からも多くの僧侶が仏教を極めるためにここを訪れており、いかにこの山が人々に尊ばれているか、おわかりいただけると思います。

五台山の始まりは、後漢代(25~200年)にあると言われています。その時代に、インドから二人の僧侶が、中国に仏教を伝えました。そしてその僧侶たちが五台山を訪れ、そこを文殊菩薩の霊場としたことから、霊山としての歴史が始まりました。それ以降、次々に寺院が建てられ、20世紀迄には200以上の寺院が建立されました。

そのうち、現存するのは、台内(峰々の内側)に39か所、台外(峰々の外側)に8か所の、合計47か所です。1406年には、チベット仏教の僧侶がこの山に招かれました。それをきっかけに、チベット仏教も普及することになり、後に中国・チベット両仏教の聖地となったのです。五台山では今でも、両仏教の僧侶たちが集まり、合同の大会が行われます。このような光景は、中国では五台山でしか見られません。そんな、宗派の違う仏教同士の、長い歩み寄りの歴史が大きく評価され、五台山は世界遺産として認定されたのでしょう。誰もが納得するところです。

五台山の中でも最も象徴的なものは、塔院寺にある白い巨塔です。この塔は高さ56mもあり、観光客を魅了する、五台山最大のハイライトとなっています。塔の前には、中国・チベット両仏教の僧侶たちが集っており、この山の特殊性が伺えると同時に、彼らが五台山独特の景観を演出しています。

2009年に世界遺産に登録されてから、五台山は多くの観光客を受け入れるようになり、年間約200万人以上の人が、この地を訪れるといいます。しかし、ここを訪れるのは、僧侶や観光客だけではありません。実は、昨今では若者が多く集まっており、山にある女学院では、800人の女性が尼僧になるために修行をしています。これは、現代中国社会の急速な成長に伴い、心の病を持つ人、社会生活で苦悩を抱える人が多くなったことが原因であると言われています。傷ついた人たちも観光客も関係なく、色々な人々が集うこの山には、他の山にはない、人々を包み込む特別な力があるのかもしれません。

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