中国世界遺産

杭州西湖の文化的景観

中国浙江省杭州にある「西湖」は、中国十大風景名所として知られる、美しい湖です。この湖は、2006年には中国で「国家AAAAA級旅行景区」に指定され、更に2011年には、「杭州西湖と文化的景観」として世界遺産に登録されました。この時に世界遺産に認定されたのは、湖だけでなく、そこを彩る自然や建築物なども含めた地域です。

「西湖」には、その名前の由来なども含め、多くの伝承された逸話があります。中でも最も有名なのが、中国古代四大美女と言われた、西施に纏わるものです。春秋時代、越王の勾践と呉王の夫差は、領土を巡り、敵対関係にありました。勾践は夫差に復讐を図るため、西施を夫差の元に贈りました。案の定、夫差は西施に夢中になり、すっかり骨抜きにされ、その隙に呉は越に滅ぼされたのです。その後、勾践の妃は、夫が西施に惑わされないように、西施を西湖の底に沈めたといいます。
この物語の信憑性はさておき、「西施」の名前から「西施の湖=西湖」と呼ばれるようになったという説があるのは、事実のようです。

「杭州西湖と文化的景観」は、比較的最近世界遺産に登録されたばかりですが、中国では古くから、その景観の美しさが広く知られた場所です。その世界遺産を形成する要素は、「三面雲山一面城」(城と湖の空間位置)、西湖の山水、「両堤三島」の景観、西湖十景、文化史跡、特色のある植物群の6つからなります。そして、これらの景観は、日本や韓国の庭園様式に、長きに亘り影響を与え続けてきました。

特に観光客にとっての最大のスポットと言われるのが、「西湖十景」です。雪景色が有名な名所「断橋残雪」、月のある夜に特に美しい「平湖秋月」、蓮をテーマにしたスポットで、蓮のシーズンには満開の蓮を堪能できる「曲院風荷」、宋代の詩人・蘇東坡が築いた春の新緑が輝く「蘇堤春暁」、水上園林景観が有名な「三潭印月」、多種の魚がいる景観が特徴的な「花港観魚」、夕景がとても美しい「雷峰夕照」、夕刻に響く浄慈寺の鐘の音が美しい「南屏晩鐘」、柳が多く、それが風になびいて美しい音を響かせる「柳浪聞鶯」、そして、南北の峰の間に雲が挿しこむ景観が印象的な「双峰挿雲」、これらが「杭州西湖の文化的景観」を演出する十景です。それぞれの景観が持つ特徴が示す通り、西湖周辺では、目からも耳からもその美しさを堪能できます。また、一日の中でも昼夜問わずにその景観を堪能できることも大きな魅力で、人々はこの地にただ留まるだけで、様々な美を目の当たりにすることでしょう。

西湖周辺には、寺院や石像、石塔などの文化的建造物も数多くあります。ですから、自然美を堪能し、癒されるだけでなく、その史跡めぐりもまた観光客にとっては大きな魅力になるでしょう。

「杭州西湖と文化的景観」は、中国国内でも、今最も注目される観光スポットです。そして観光客の増加に伴い、徐々に観光客向けサービスやホテルなどの施設も充実してきています。日本人でもまだここを訪れた人は少ないに違いありません。西湖を訪れ、中国の新しい魅力に迫ってみてはいかがでしょうか。

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