中国世界遺産

廬山

廬山は、山西省九江市、長江の中下流に位置する名山です。廬山は、171もの峰からなる複雑怪奇な地形が有名で、世界遺産には「廬山自然公園」として、1996年に登録されました。

また世界遺産だけでなく、国家風景名勝区に指定され、「廬山第四紀氷河地形国家地質公園」はジオパーク(科学的、歴史的に見て貴重な遺産と見なせる自然公園のこと)で、ユネスコに「世界ジオパーク・ネットワーク」として認定されています。因みに、中国は世界一のジオパーク保有国で、その数は20以上にものぼります。

廬山は、中国では古代から歴史的、文化的、また宗教的に重要な意味のある山として知られてきました。廬山が中国全土で知られるきっかけを作ったのは、「史記」を著した司馬遷です。司馬遷は、紀元前126年に廬山を訪れて登り、その風光明媚な景色を「史記」の中で讃えました。このことで廬山が注目され、後に多くの文人たちが訪れるきっかけになりました。日本でも知られる李白、白居易、王安石を初めとして、中国全土から「文人」と呼ばれる人々が、ここを訪れました。そして、文人たちが集結し、数々の芸術を生み出し、廬山は中国の山水詩・山水画の発祥の地になりました。このようにして、中国の芸術は廬山で成熟し、新たな芸術を生み出し、後に世界遺産登録の基準を満たすだけの、膨大な数の文化遺産を積み上げていったのです。

廬山は、中国仏教・道教の聖地としても知られ、中国全土から、僧侶たちがこの山を目指し、修行を重ねたところでもあります。中国浄土教は、ここ廬山で始まりました。4世紀に浄土教の祖・慧遠が廬山に「東林寺」を建立し、後にここから浄土教が中国全土に広まりました。道教では、唐代(618~907年)に仙人の呂洞賓が、廬山を修行の場としたことで、後に廬山には道教寺院も多く建立されることになり、道教の聖地になりました。廬山には古くから仏教・道教の寺院が多く立ち並び、共存してきました。その中で現存しているものも数多くあり、現在ではこれらの仏教・道教寺院が貴重な世界文化遺産として、観光客を魅了しています。

廬山は、近世に入ると、避暑地としての注目が高まりました。廬山の気候は温暖湿潤で、夏も比較的涼しく、年間の平均気温は、18度程度です。廬山に最初の避暑地を建築したのは、イギリス人のキリスト教宣教師で、19世紀に山頂を避暑地として開発しました。それ以後、中国の要人たちが次々に別荘を構えるようになり、蒋介石、毛沢東、周恩来らも、この地に別荘を持ち、現在でも残っています。今では中国国内でも、「憧れの避暑地」として挙げられるようになりました。

廬山は、多くの人々の心に感動を与える名勝であり、その名勝を見た文人からは、人々の心に残る数多くの芸術が生まれました。そして避暑地としても開拓された廬山は、文化的側面、自然の側面、そして、リゾートの側面からも訪れるに値する場所になっています。

国でさがす
イタリア
スペイン
中国
フランス
ドイツ
メキシコ
イギリス
インド
ロシア
アメリカ
オーストラリア
ブラジル
ギリシャ
日本
カナダ
スウェーデン
イラン
ポルトガル
ポーランド
チェコ
ベルギー
トルコ
オーストリア
ペルー
スイス
韓国
オランダ
ブルガリア
エチオピア
キューバ
アルゼンチン
クロアチア
ノルウェー
フィンランド
ルーマニア
ハンガリー
チュニジア
南アフリカ
モロッコ
スリランカ
アルジェリア
エジプト
タンザニア
インドネシア
ベトナム
コロンビア
オセアニア
南米
中米
西・中央アジア
東南アジア
中東諸国
アフリカ
旧ユーゴ
バルト三国
旧ソ連地域
中央ヨーロッパ
北欧
知られざる小国