中国世界遺産

武当山古建築

中国の伝統武術「武当拳」発祥の地である武当山は、湖北省十堰市にある山脈で、そこにある古建築群が、「武当山の古建築群」として、1994年に世界遺産に認定されました。

武当山の主峰は「天柱峰」で海抜1,612m、そして周りには、71もの峰が主峰に向かって傾斜をしていて、独特の山岳風景を描き出しています。その峰々は全長400kmにもなり、広大な地域が、そのまま世界遺産として認定されています。

武当山は、中国の道教における、「聖地の最高峰」とも呼ばれています。中国道教の最高神・真武大帝がこの山で修行を積み、神になったことで、道教にとっての重要な場所となり、唐の貞観時代(627~647年)には既に最初の道教施設「五龍祀」が築かれ、道教聖地の基盤を作っています。武当山に根付いた道教は、徐々に人々に知られるようになり、道教寺院も増築されていきますが、玄代末期に、戦乱によってその多くが破壊されました。

それらの寺院を修復、更に寺院を造築したのが、明代(1368~1644年)の永楽帝です。永楽帝は、武当山に30万以上の軍人や農民などを派遣し、道教施設の修繕・建築に当たりました。こうして古建築群は復活し、そして武当山の名声は更に大きくなり、中国全土に知られるようになりました。最も多かった時期で、道教寺院の数は、2万以上にのぼったと言われています。そして、いつしか人々は、「武当山こそが中国道教最大級の聖地である」と見なすようになったのです。中国での武当山の位置付けは、中国道教五大山(泰山、衡山、嵩山、華山、恒山)よりも更に上です。ですから、古代から現在に至るまで、武当山が常に中国道教の中核的存在場所であったことは、間違いないでしょう。

武当山には、現在でも道教ゆかりの建築物が多く残っています。山麓から山頂までの道のりは約70km、その道程に、8つの宮殿、100以上の寺院、そして49箇所の橋などが点在しています。また、文物も7,000点以上残っていて、現在でもそこが中国道教の最高峰として、大きな影響力を持っていることが一目でわかります。これら「武当山の古建築群」の中で、山の中腹にある紫霄宮(ししょうきゅう)と山頂にある金殿は、中国重点保護文化財に指定されている、非常に貴重な歴史遺産です。

武当山は、古くから多くの宗教家、武当家に拝まれてきた場所ですが、世界遺産に認定されてから、世界中から注目を浴びるようになったことは想像に難くないでしょう。更に2000年に公開された映画「グリーン・デスティニー」は、武当術を題材にしており、武当山及び紫霄宮でも撮影が行われました。そのことにより、武当山には益々世界的な関心が集まったに違いありません。

武当山には、道教精神の世界、武術精神の世界、そしてそれらの精神世界を支えてきた場所・古建築群が存在し、日々そこを訪れる人々を魅了しています。

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